恋愛かくれんぼ

恋愛かくれんぼ・デートノート2012㊼

投稿日:2021年9月16日 更新日:

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【2012 August】

2012.8.4

●T子──Good Luck on your Birthday.

…………………………

●K君──Thanks.

…………………………

(T子記す)

Kのことを思い出しても、さしたる心痛はない……なくなった。

…………………………

(深夜零時半頃、電話あり)

(T子記す)

このまえ電話があったのと同じ時間帯。仕事をしているとこの時間になるのか。

先日と同じく、私はすでに寝ていた。

Kはすぐに気づいて申し訳なさそうにしていたが、私は今回、眠りの繭から出ようとしなかった。

☆☆

Kが言ったのは、ありがとう、スティルアライブ、また電話する。

私は、うん、とだけ返した。

☆☆

私がしてあげられることは、もう何もない、という気がする。

やるだけやった。

気が済んだ。

これから先のことは、流れに任せる。

…………………………

●K君──石井隆の現場は、もう撮影が始まった。

現場に入り、健康回復。

☆☆

結局、「引っ越し」したようだ。

別居成立。

…………………………

●T子──仕事復帰と健康回復は、よかった。

別居の件は、どうでもいい。

だがまあ、一匹になるのは良いこと。

☆☆

雨上がって、安針塚の友人の別荘。

ジョージ・ワシントンがいる。

(安針塚の友人曰く、「T子は無理していて本来の自分を出せないようだから長く続かないと思った。男の目に、K君は女みたいに見える。一緒にならず、このままでいいじゃないか」)

…………………………

2012.8.26

(T子記す/去年のこの日、私たちは開高健記念館へ行き、伊豆の宿に泊まった)

…………………………

(安針塚の友人と交信)

●T子──聞きたいことがあるの。

昨年末、お宅の豪邸リビングの窓から、自衛隊のいるあたりの海の向こうに、夕陽が沈むのを見ました。裏の富士山の方角に沈むならわかるけど、太平洋側に日は沈まないでしょう。変だなと思ってカ○リに訊いても、「うん」とだけ。先日会ったときもう一度その話をしたら、「見ていても見えないこともある」と要領を得ず。

どう思います?

あのとき私はさほど酔っていなかったし、あんなにありありと幻覚など見られるもんじゃない。不思議でしょうがない。

●友人──この前、来た時にも言ってたね。

俺にも解らない。

夕方 お月様が昇って来たんじゃない?

季節によってはお月様が赤く大きく夕陽に見えないことも無い。

●T子──忙しいところ、すみません。

月じゃなかった。太陽が刻々と水平線に沈んでいった。Kに「夕陽が沈むよ」と言ったら、あいつは見もしないで「夕陽は沈むよ、昇らないよ」と返した。

冬場はあの方角に日没するのかな。あの海はかなり西向きなのかな。

これから冬に向かって、日の入りがどう変化するか、お暇の折に見ていてくれませんか。どうにも気になって仕方ないので。

よろしくお願いします。

●友人──冬になってもリビングから夕陽が見える事は無いと思うよ。リビングは東に向いてるから。

スタジオだったんじゃない?

ドラムの横の窓は真西に向いてる。

●T子──間違いなく、リビングから見た。

私は頭おかしいのか?

ほんとに、ほんとに、見たんだよ。

今度の冬、確かめたいと思います。

●友人──じゃあ 年末に。

去年 来た日に近い日に 飲み会やろう。

●T子──飲み会、よろしくお願いします!

絶対にリビングだった。

Kが下のバーベキュー庭を見に行っていたので呼び戻し、そのときに見た、と記憶ははっきりしている。

この話を母に聞かせたら、おまえ夢でもみたのだろう、と。

違う、夢じゃない。

私まともでしょう?

うん、だけど時々おかしくなるんじゃないの、と母。

んなわけない!

●友人──俺も そうだけど 年をとると 勘違いとか思い違い とかが増えて真面目に考えると頭がおかしく成る事が増えた。

まぁ その事で この先の人生に影響が無ければ深く考え無い事にしよう。

年末は○○○と日取りを決めて連絡下さい。

【2012 September】

2012.9.1

(電話あり。2週間ごとにKが連絡を寄越すペース)

…………………………

(T子記す)

携帯の番号を削除していたので誰からか分からなかった、とKに、まず伝えた。

Kは、「久し振り。元気でやっているか」と、明るい声を出した。

Kの近況は、スタジオには1泊しただけで、スタジオから徒歩1分の後輩宅に居候になっているとのこと。

そいつとは昔からの仲なので気疲れはしない、いずれは部屋を借りたいと思っている、(絶えず映画の仕事をするようにしてスタジオに泊まればいい。あんたは留守がちなのだから部屋を借りるのは勿体ない、と私は言った)、撮影はすでに終了し、石井作品次回作にも参画することが決まっている、次はSM、今回のもそうだが石井作品は切ない、泣けた、(あんたはいつも泣いてるじゃん)、家族は転居先を教えてもくれない、これを聞いて後輩は怒っている、石井さんも怒った、一緒に借金返す気はないんでしょうかねと、(それよりも、分不相応の暮らしをしてきたことが悪いと私は思うが、家族のことを悪く言うとKが怒るので言わない、と告げた)、俺は気が楽になった、(状況はあまり変わっていないけれどね、と私は言った)、仕事が忙しかったので落ちこまなかった、後輩がいてくれたお陰もある、ひとりだったら落ちこんで死んじゃってたかもしれない、いろいろ考える、ひどいやつだと思う、たまに連絡しないと悪いかなと思って、(いいよ、連絡くれなくても、と私ははっきり告げた)、そうなのか、とK。

とにかく仕事が途切れないように、と私。

そうすると書けない。

書けないわよ、あんたは。

……。

仕事の合間に書くのはいいけど、仕事もせずに書いていられる身分じゃないでしょ。

…………………………

(T子記す)

Kが連絡をくれたことを嬉しく思う。

だが心はもはや弾まない。

むしろ悲しくなった。

声を聞いても、距離を感じる。

何を話しても他人事のような気がする。

彼は彼、私は私でやることがある、との思いが強い。

…………………………

2012.9.7

●T子──スクランブル・ラブ・ホテル

三田文学に送ったところ、進展あり。

編集長いわく、「一気に読ませる、何かがある。書くという蛇口が開いて一気に噴き出している感じがする。全開にしろ。きっと書いていける」。

嬉しかった。

さらに編集長の言葉。「ホテルの内幕を描いたのは良い。昔の男にこだわっているのにはイライラさせられるが、まあ面白い。しかし後半はちょっと失敗している。主人公をいじめすぎているので読み手はつらい。金や男で不幸になっても、不幸に鈍感であるべき。そうすれば読者は救われた思いがする。どこかに救いがほしい」

ともあれ、当作品も掲載される見込み。

ただし半分ほどに凝縮することを求められています。

来週、編集部へ行って相談してきます。

…………………………

●K君──良かったね。

2本掲載、あわせて単行本出版だ。

その次、いづみさん?

…………………………

2012.9.29

(電話あり)

(T子記す)

映画2本とも現場が終わったとのことで、Kは行くところがないらしい。

おまえ暇か?

忙しいよ、でもなんで?

セックスしよう。

やだよ。

いやか、とKは笑った。

全然そういう気にならない、と私。

麻布の本屋で三田文学を見た、2本目掲載か、どこからかオファーないのか、とK。

まだないよ。

離婚した。

そこまでいっちゃったのね、落ちこんだでしょ。

仕事をしていたから乗り切れた。

あんたも早く部屋を借りて落ち着きなさいよ、身体に気をつけて頑張りなさいよ。

また連絡する、とK。

「いやだ」とあれだけはっきり伝えたのに、Kはめげずにそんなことを言う。

だけどもう利用されてたまるか。

「映画の仕事では俺はもう定年」と愚痴っていたが、次の見込みがまったくないわけじゃなさそう。

ならば何でもいいからやれ、と私は言った。

目途を立ててもらいたい。

若い頃にできなかった自立を、ここで果たしてほしい。

よくなっていけるよう願っている。

【2012 October】

2012.10.21

●T子──スクランブルの改稿を終了。

編集長のすすめにより、三田文学新人賞に応募。

結果発表は、半年後。

…………………………

(T子記す)

Kから返信ないが、気にしない。

私はまったくの平常心。

恋心は消えてしまった。

こんな日が来るとは思いもしなかった。楽。

三田文学の件は、事情が変わって新人賞応募は取りやめ、次号に掲載していただくことにしようかと思う。

【2012 December】

2012.12.14

(電話あり、互いに近況報告)

(T子記す)

Kは「石井隆監督の仕事が続いている。次作で来年一杯もちそう。それでアパート借りられるかなという感じ。今はまだ後輩のところに居候。夫婦みたいになってる」とのこと。

Kは酒飲めるので幸せそう。

なんとかなるものだな、と私は感心した。

私のほうは、三田文学新人賞応募はとりやめ、冬の号にYHMスクランブルが掲載される旨伝えた。

原稿を整理し、Kのことはすべてカットした。「男の数が多くてごちゃごちゃしていたがすっきりした」と編集長に誉められた。

ライトノベルやサスペンス、官能ミステリーも書いてみたが、やはり面白くない。

今後は(今後も?)ディープでダークでスパイシィでぐっとくるものを書きたい、と私はKに話した。

…………………………

2012.12.18

●T子──ある出版社の忘年会で、週刊ポスト記者のおじさまと話してる。

原発本の著者。

武山の話をしたら、週刊ポストでも文春でも紹介するし、相談に乗ると。

連絡先、教えようか?

社会党がかつて原研誘致していたというだけで記事になるとのこと。

…………………………

●K君──今回の選挙結果、原発に対しての民意。

田中眞紀子と小沢チルドレンの凋落は、ゼネコン至上主義ではない。

☆☆

記者さんにネタ提供はできるでしょう。していいよ。

占領から独立へ至る過程の、世界・東アジア情勢の影響下に、日本・ヨコスカ・武山もあった。

武山原研を、親父とファミリーの私小説、か、戦後史、日米・日韓関係のハードボイルドか。

連絡ありがとう。

…………………………

●T子──記者に会ってみたら?

今日これからは?

…………………………

●K君──寝ます。

…………………………

【いちおう計算しておこう】

Kに貸したお金は合計158万

↑14万追加で172万

↑追加(1.5万・もっともこれは「あげる」と言っちゃったけど)

↑追加+2.5万

↑追加+1万

=合計177万

☆☆

ホテル泊デート 約30万

井土ヶ谷デート 約10万

☆☆

○○本原稿料 T子の分からKに10万渡した

 (7万2千部売れて印税217万入ってくれればいいのだ)

☆☆

あるいは、さらに加算して、

ラノベ校正リライト×2本、Kにやってもらった=15万

☆☆

○○本原稿料として、Kに支払った19万

(○○本が8万4千部売れて印税251万入ってくれればいいのだ)

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