【2011 July】
●T子──新人賞は逃した。
内容と長さのバランスがネックになって最終候補4編に入れられなかった、と編集長。
だがこの作品は面白いので正月発行の号に掲載したい、ついては短くしてもらえるかと。
私がっかりしながらも快諾した。
期待させられてただけに、あーあ泣きそう!
でもがんばる。
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●K君──賞よりデビュー。
原田芳雄、合掌。
海で酒でも飲もう!
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●T子──6月中勤めてたライトノベル会社の社長が、私の書いたもの読ませろ、出版させろと再三言ってくれるから、オリジナルの長バージョンはそっちにお願いしようかな。
三田に出せば、他誌に応募できないし。
あなたは何か書けた?
女のふりして恋愛官能小説書けば、私が売り込んであげるよ。
男として書いてもいいけど、女性向けにね。

(電話あり)
●T子──さっき言い忘れたけど、横須賀にいつまでいますか?
8月4日、高校の友人に誘われて中央へ鯨食べに行きます。
あなたお誕生日だから、鯨のあとで一献差し上げようかと思うのですが、どうでしょう。
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●K君──謝謝。
我不明白我的未来。
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●K君──先月末から実家にいる。
老母歩行困難となり、介護申請。
デイホーム体験、 ホームヘルパー派遣。
食事調理、入浴洗髪、洗濯。
不要品の分別ゴミ出し。
40年以上前の、食品・消耗品。
ミイラ化した煮干し、小林麻美や松本ちえこのシャンプー&リンス。
40年以上前の、新品の電気製品。
茶箱一杯の未使用タオル。
圧縮蒲団と毛布。
妹の衣類だけで、45リットル袋25個分。
今日、不燃。
明日、資源。
平山三紀も原田芳雄もツェッペリンもマイルスも、棄てる。捨てる。
☆☆
老人ホームへ入れる、というのが結論だが、本人は難くなだ。
同居者なくして、ヘルパーもデイホームも、それで円く収まるわけでもない。
☆☆
明日以降、未払のため、携帯不通。
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●T子──お母さまのこと、胸が痛みます。
あなたも大変そう。
私は仕事が忙しくて何もしてあげられない。
みなそれぞれ何とか乗り切るしかない。
ストレス退治になるなら、愚痴を言うのもいいと思う。
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●K君──サンキュー。
ストレスないよ。
ファミリーのそれぞれの人生を斟酌していた。
親父の七回忌引が明けた。
遺品の整理をした。
様々、ストーリーは見える。
詳細はいつか。
サンキュー。