【2011 August】
(Kは、しばらくメールしないと言ったのに、さっそく送信してきた)
●K君──原稿用紙を百枚買った。
気分はすでに・・・。
経過含めて、処々。
いつか話す。
☆☆
立ち読みした伊集院静『なぎさホテル』。
2・3日付け産経新聞「土日に書く~男たちの暮れゆくとき」。
ご覧あれ。
☆☆
因みに、「マグナ・カルタ」、実家の玄関に大書して、飾った。
返信不要。
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●T子──マグナカルタに「退路を断て」とは掲げてなかったでしょ。
あなたが小説書いてくれると何よりです。
群像評論部門400字70枚までというのもあるから、鎌倉と和歌本質の論を出してみたら?
水人家を読みなおしたところ、あなたやっぱりスゴイよ!
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●K君──共産主義者の短歌も「和歌」か。
植民支配された人の短歌も「和歌」か。
つまり天皇制を否定しても、「和歌」なのか。
宮中歌会始め。天皇制は、和歌が大きな構成要素だ。
古代、ヤマト中央集権成立、以前に「和歌」はあった。
「天語歌」。
ヤマトコトバの「歌」があったのだ。
これが、固有の言葉。
日本語だ。
これを凌駕することは、誰もできなかった。
のち、「東歌」として認めるしかなかった。
そうした人たちがいた。
無視できない。
「和を以て尊しと為す」。
「和」とは、「東」であり、ヤマトコトバを操ったネイティブのことだ。
このネイティブの心性が、言語のなかに、ある。
逆。
言語の中に、われわれのアイデンティティーがある。
だから共産主義者の短歌も「和歌」である。
日本語生活者の朝鮮人学校無償化は当然である。
日本国愛国教育をうけても、共産主義者もテロリストも生まれる。
幾多のテロリストの辞世を見よや。
☆☆
言葉だ。
縄文という長い時代があった。
阪神より東北の震災に心動かされるのは、この「言葉」の揺濫の時代への郷愁。
鎌倉成立の深層心理も、これだ。
☆☆
縄文。
三浦半島にいると、ことさら強く思う。
返信不要。
仕事の妨げになってはいけない。

●K君──倭歌
OK!
猥歌。
☆☆
種明かし。
産経新聞の記事は、『横浜ホンキィトンクブルース』。
茅ヶ崎の、カラオケハウスが蘇った。
唄いたい。
歌ってた奴がいた。
と記憶がでてきた。
で、歌いに行き歌った。
借金抱えて逃げた、「親友」の、娘が来た。
娘には「娘」もいるが。
ハグ。
美人だった。
ホンキィトンクゥ・・・。
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●T子──意味不明
産経新聞読んでない。
あなたが歌いに行ったという話?
返信不要。
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(T子、弟とメール交信)
●T子──私は最近とっても幸せだよ。
この40年ずっとKのことが好きで、お互いたまに連絡取り合っていたけど、去年あたりからまたすごく親密になって、素直に愛情表現できるようになった。
そしたらKも私と同じように素直に愛情を示してくれるようになった。
もう40年変わらなかったのだから、この先も変わらないだろう、ずっと一緒にいい感じでいようということですね。
私は心が満たされました。
この幸せがあるから長生きしようと思っています。
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●弟──うん。幸せは基本自分の心が満たされること。
でも自家発電ばかりじゃいかんよね。
その意味では心満たしてくれる相手が居るってのは、これ以上ない幸せだよ。
でもいまさら素直?
まぁ遅咲きって事で。
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●T子──今回のデート初日は茅ヶ崎の開高健記念館へ行き、駅周辺のカラオケで盛り上がった。
Kは下田逸郎のセクシイという曲を私に捧げてくれた。
あの曲は、「CMで使われてるよ」と、あんたが教えてくれたやつだよね。
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●弟──そうだよ。
俺は昔の逸郎が好き。
でもリアルな同級生の人には今の逸郎もいいのかもね。
歌で口説くか。
メモしとこ。
でもよかったね。
人生は捨てたもんじゃないよな。
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●T子──Kは家庭生活破綻につき、いずれ、早ければ来春または夏にでも離婚ということになりそう。
会うたびに離婚の意思固まる、の感。
でも私は(Kのためにも)(弟のためにも)作家として立つことを優先しますので、万一動揺して無茶をしそうになったら諌めてください。
まず大丈夫だと思うけど、よろしくお願いいたします。
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●弟──了解