段落(パラグラフ)とは、「あるひとつの話題に絞って述べた文の集まり」のことです。
文章に段落がないと、話の流れを読みづらく、また、内容を把握しづらいので、読者に負担がかかります。
と読み手にうまく伝えられるようになるといいですね。
今回は、上手な段落の作り方についてご説明したいと思います。
1つの段落をどれくらいの長さにするのが適切か
段落とは本来、関連性のある文をひとまとめにするために設けるものなので、長短は問いません。
といっても、1つの段落が長々と続くと、読者に飽きられてしまいます。
そこで──
「2に関することは2の段落で」
というように、情報をできるだけ整理して書き、適度なボリュームで段落を改めることをおすすめします。
といわれています。
5文以内でひとつのことを語り切り、次にまた新たな段落を設けて、5文以内でひとつのことを語り切る。
というようにしていくといいのですね。
段落をいくつ設けるのが適切か
文全体に段落をいくつ設けると適切かは、ケースバイケースです。
「序破急」の展開で書く短文ならば、3つの段落でよいでしょう。
●序破急
序
導入部
破
展開や転換が起きる
急
結末
「起承転結」の展開で書くならば、少なくとも4つの段落が必要です。
●起承転結
起
これから述べることの総意を簡潔に伝える
承
具体例を挙げるなどして、「起」を補足する
転
話題や視点を変える
結
「転」で述べたことを踏まえて、結論を述べる
●序論→本論→結論
「序破急」も「起承転結」も基本構造は同じで、
序論→本論→結論
という流れにすると読みやすくわかりやすい文になります。
「序破急だから3つの文、起承転結だから4つの文」というわけではなく、複数の文を連ねることがほとんどです。
というようにするとよいですね。
「Aグループの中でも1に関することは1の段落で」
「2に関することは2の段落で」
というように、情報をできるだけ細かく仕分けして、ひとかたまりずつ書いていくことをおすすめします。
そうすれば、読み手にとって読みやすく、伝わりやすい文になります。
段落と段落をうまくつなぐには
段落と段落のつながりを意識することも大事です。
●内容に矛盾がなく、首尾一貫している
↑この2点をクリアして、理路整然とした文にしていきましょう。
具体的にどうすればよいかというと──
2.文全体の中で最も強調したい部分(中核部)を決める。
3.中核部を中心として、論拠を示す文を配置し、中核部を補強していく。
↑中核部を補強するには──
●比較・対照/視点を転じて、反対例を挙げる
●念押し/中核部で訴えたかったことのエッセンスを、最後にもう一度繰り返す
などの方法があります。
↑このときに注意してほしいのは──
●論点と関係のないことは一切書かない
●話題や視点が変わるときは新しい段落を立てる
ということです。
●まとめ
「情報を整理し、段落ごとに話をまとめる」ということを意識して書いていきましょう。
最初からうまくいくことはほとんどなく、とっ散らかった文になってしまう場合もあるでしょうが、あまり気にすることはありません。
少し時間をおいて読み返し、手直しすればよいのです。
パソコンのコピー&ペースト機能を使えば、文の並べ替えが簡単にできます。
段落ごとズボッと入れ替えることも可能です。
●内容に矛盾がなく、首尾一貫している
そんな素敵な文にしていくことができます。
蛇足ながら、新たに段落を作るときは、「改行」をして、次の行の冒頭を「一文字下げる」というのがお約束です。
ただ、ネット上の文では頻繁に「改行」がなされることが多いので、必ずしも「次の行の冒頭を一文字下げる」必要はないようです。