皆さんは「コロケーション」って何のことかご存じですか?
コロケーションとは「連語」のこと。語と語を結びつけて作られた、ひと続きの言葉です。
たとえば──
「頭から離れない」
↑というのは、昔から使われているコロケーションです。
では──
「頭から離れる」
↑というのはどうでしょう?
なんとなく意味は通じるのですが、語と語の組み合わせとしては不適切です。
次のような例もあります。
「頭から湯気が立つ」ではなく
「頭から湯気を立てる」と言うんですね。
「頭から離れる」という言い方はあまりしません。
「頭から離れた」というのは「もう気にならなくなった、つとめて忘れるようにした」という意味でしょうが、それならば、
「頭から振り払った」とするのが良いでしょう。
↑というように、日本語には実に数多くのコロケーションがあります。
言葉の文化が豊かだということですね。
それを知らずに、微妙にズレた言い方をしていると、「あの人は教養がない。言葉の使い方を知らない」と笑われてしまいます。
人前で恥をかくことのないように、コロケーションの適切な使い方を覚えていきましょう。
このブログでは、日常よく使われるコロケーションを紹介していきます。
あなたが知らずにいた言い回しが見つかるかもしれません。
読めば読むほど、「そうか、こういうときはこういう言い方をすればよかったのか」と新たな発見があるでしょう。
●「ア」で始まるコロケーション
哀感を→帯びる
哀感を→こめる
哀感を→そそる
哀感を→もよおす
哀歓を→こめる
哀歓を→共にする
愛顧を→いただく
愛顧を→賜る
愛情が→冷える
愛情が→芽生える
愛情を→いだく
愛情を→注ぐ
愛想が→いい
愛想が→ない
愛想が→尽きる
愛着が→湧く
哀調を→帯びる
相槌を→打つ
相手に→する
相手に→なる
アイディアが→浮かぶ
アイディアが→湧く
合いの手を→入れる
青筋を→立てる
煽りを→受ける
煽りを→食う
赤字を→埋める
赤字を→出す
赤恥を→かく
赤恥を→さらす
赤みが→差す
赤みを→帯びる
あきらめが→つく
あきらめが→早い
悪に→染まる
悪を→なす
灰汁が→強い
灰汁が→抜ける
悪意に→満ちた
悪意を→いだく
悪運が→尽きる
悪運が→強い
悪事を→重ねる
悪事を→なす
悪事を→働く
握手を→かわす
握手を→求める
悪臭を→放つ
悪循環に→陥る
悪態を→つく
あくびが→出る
あくびを→噛み殺す
あくびを→さそう
悪風に→染まる
悪名が→高い
悪名が→とどろく
あぐらを→かく
揚げ足を→とる
挙げ句の→果て
あごが→落ちる(非常においしいことのたとえ)
あごが→外れる
あごが→干上がる(生活できなくなること)
あごで→使う
あごを→しゃくる(あごを使って方角などを示すこと)
あごを→出す(ひどく疲れること)
あごを→なでる(物事が思いどおりに進み、得意になること)
あごを→外す
憧れが→強い
憧れの→的
憧れを→いだく
憧れを→持つ
足が→ある(車など、移動手段があること)
足が→すくむ
足が→地に着かない
足が→つく(犯罪者などの足跡がわかること)
足が→出る(予定の支出額を上回ること)
足が→遠のく
足が→早い(食べものが腐りやすいこと)
足が→棒になる
足が→向く
足で→稼ぐ
足に→任せる
足を→洗う
足を→入れる(新たに関係を持つこと)
足を→奪われる
足を→限りに(歩ける限りは、ということ)
足を→重ねて立つ(不安で心が安らかでないこと)
足を→崩す
足を→組む
足を→掬う
足を→取られる(思うように歩けず、転ぶこと)
足を→抜く(これまでのつながりを断つこと)
足を→延ばす
足を→運ぶ
足を→引っ張る
足を→向ける
足を→休める
味も→素っ気もない
味を→占める
味を→調える
味を→見る
味を→やる(物事を手際よくやってのけること)
足駄(あしだ)を→履く(値段を高めに設定して、差額を儲けにすること)
下駄を履く、とも言います
足止めを→食う
足並みが→乱れる
足並みを→揃える
足元に→つけ込む
足元を見る、とも言います
足元に→火がつく
足元にも→及ばない
足元の→明るいうち
足元を→固める
汗に→なる
汗を→入れる(ひと休みして汗を拭くこと)
汗を→かく
汗を→流す
遊びを→持たせる(余裕を持った構造にすること)
仇を→恩で報いる
仇を→なす(害を加えること)
頭が→上がらない
頭が→痛い
頭が→固い
頭が→切れる
頭が→冴える
頭が→下がる
頭が→低い(謙虚であること)
頭が→古い
頭から→離れない
頭から→湯気を立てる
頭の→てっぺんから足の爪先まで
頭を→上げる
頭を→抑える(相手の言動を制して、屈服させること)
頭を→かかえる
頭を→掻く(失敗したときなど、照れ隠しのしぐさ)
頭を→切り換える
頭を→下げる
頭を→搾る
頭を→使う
頭を→突っ込む
首を突っ込む、とも言います
頭を→悩ます
頭を→働かせる
頭を→撥ねる(他人に支払うべき金銭の一部を勝手に自分のものにすること)
要するに、ピンハネのことですね
頭を→ひねる
頭を→冷やす
頭を→丸める
頭を→もたげる
当たりを→掛ける
当たりを→つける
辺りを→はばかる
辺りを→払う(周囲の人々を圧倒すること)
当てが→ある・ない
当てが→外れる
当てに→する
当てに→できない
後(あと)へ→引けない
後(あと)を→引く
跡(あと)を→追う
跡(あと)を→くらます
跡(あと)を→絶つ
跡(あと)を→継ぐ
跡(あと)を→取る
跡(あと)を→濁す
後味(あとあじ)が→悪い
後釜(あとがま)に→据える
後釜(あとがま)に→座る
アドバルーンを→上げる(周囲の反応を見るために意見を述べること)
後棒(あとぼう)を→担ぐ(首謀者の手助けをすること)
跡目(あとめ)を→争う
跡目(あとめ)を→継ぐ
穴を→あける
穴を→埋める
油が→切れる
油を→売る
油を→差す
油を→絞る
油を→注ぐ
脂が→乗る
脂を→取る(非難して苦しめること)
甘く→見る
網に→掛かる
網を→張る
網の目を→潜る(くぐる)
雨が→上がる
雨が→ぱらつく
雨が→降りしきる
過ちを→犯す
過ちを→繰り返す
粗(あら)が→目立つ
粗(あら)を→探す
荒肝(あらぎも)を→抜く(非常に驚かせ恐れさせること)
露(あらわ)に→なる
有り金を→はたく
有り体(ありてい)→に言えば
アリバイが→ある・ない
アリバイを→崩す
泡(あわ)を→食う
案に→相違する
案に→たがわず
案を→練る
安逸(あんいつ)を→むさぼる
暗雲が→漂う
暗雲が→立ちこめる
暗示に→掛ける
暗礁に→乗り上げる
塩梅(あんぱい)が→悪い
塩梅(あんぱい)を→見る
安否を→気遣う
安否を→尋ねる
暗涙(あんるい)に→咽(むせ)ぶ(人知れず忍び泣くこと)
●まとめの一言
↑私はこの8つを知らなかったので、いい勉強になりました。
あなたが初めて知ったコロケーションはいくつありましたか。