リテラシー向上

カタカナ語の乱用防止に、この日本語を!!

投稿日:2019年11月27日 更新日:

日本語は、話し言葉においても書き言葉においても、漢字・ひらがな・カタカナの3種が入り交じっています。

また、同じ意味を持つ言葉でも、たとえば「規則」「決まり」「ルール」というように、漢字・ひらがな・カタカナと3種の表現が可能なものがたくさんあります。

カタカナ(外来語)を必要以上に多用すると、「自分はこれだけ外国文化に通じているんだぞ」と知識をひけらかしているようで、イヤミな感じ。そして軽薄な感じを与えてしまいがちです。

それに何より、聞き手(読み手)に意味が伝わらないおそれがあります。

そんなときはどうすればよいのでしょう。

「この言葉を、日本語で言うとしたら?」と考える癖をつけるとよいですね。

たとえば、「アグレッシブ」という英語を日本語に翻訳すると「攻撃的・積極的」です。

このように、みんながよく知っている言葉に置き換えられる場合は、そちらを使って、確実に意味が伝わるようにすることが望ましいと思います。

さらに具体例を挙げてみましょう。

カタカナ語を日本語に変換

「アーカイブ」→「保存記録」

「アウトソーシング」→「外部委託」

「アカウンタビリティ」→「説明責任」

「アグリー」→「同意する・支持する」

「アサイン」→「割り当てる・任命する」

「アジェンダ」→「計画・予定表」

「アセスメント」→「影響評価」

「アセット」→「強み・資産・財産」

「アメニティ」→「快適環境」

「アライアンス」→「提携先・協力者」

「イシュー」→「論点・課題・問題」

「イノベーション」→「技術革新・経営革新」

「イニシアチブ」→「主導権」

「インスピレーション」→「着想・ひらめき」

「インターンシップ」→「体験就業」

「インバウンド」→「利用者や顧客からの問い合わせを受け付けるビジネスモデル」

「エビデンス」→「証拠」

「エンフォースメント」→「法執行」

「オルタナティブ」→「代替の」

「オポチュニティ」→「機会」

「ガイドライン」→「指針」

「キャパシティ」→「容量・収容能力」

「グランドデザイン」→「全体構想」

「クラウドソーシング」→「不特定多数に業務委託をする業務形態」

「グローバルスタンダード」→「世界規模で通用する基準」

「コアコンピタンス」→「競合他社に真似のできない核心的能力」

「コストリダクション」→「費用削減」

「コミットメント」→「約束・決意表明」

「コンセプト」→「概念・考え」

「コンセンサス」→「合意」

「コンテンツ」→「内容」

「コンバージョン」→「変換・転換・転化・最終的な成果」

「コンプライアンス」→「法令遵守」

「コンペティター」→「競合相手」

「サマリー」→「要約」

「シェア」→「共有」

「シナジー」→「相乗効果」

「シュリンク」→「縮小・圧縮」

「スキーム」→「計画・仕組み」

「スコープ」→「対象となる範囲・領域」

「ステークホルダー」→「企業と利害関係のある人々」

「スペック」→「仕様書」

「セキュリティ」→「安全性」

「セクター」→「部門」

「セグメント」→「共通のニーズを持つ顧客層・購買行動が似通った顧客層」

「タスク」→「職務・任務」

「デフォルト」→「債務不履行」

「トータル」→「全体」

「ドラスティック」→「徹底的」

「ナレッジ」→「知識・情報」

「ネガティブ」→「後ろ向き・否定的」

「ノーティス」→「お知らせ」

「パートナーシップ」→「協力関係」

「バジェット」→「予算」

「パフォーマンスアップ」→「成果向上・成績向上」

「パラレル」→「同時進行・並列」

「バリアフリー」→「障壁なし」

「ビジネスモデル」→「どのような仕組みで、誰が誰に、お金を払うのか、という関係のこと」

「ファクトベース」→「事実に基づいていること」

「フィックス」→「固定する・最終決定する」

「フェーズ」→「段階・局面」

「プライオリティ」→「優先度・優先順位」

「プラッシュアップ」→「質の向上・完成度の向上」

「フラット」→「平坦・偏りがなく公平」

「ベストプラクティス」→「過去最高の事例・最も効果的な実践方法」

「ベネフィット」→「利益・恩恵」

「ペンディング」→「保留」

「ポジショニング」→「立ち位置・立場」

「ポジティブ」→「前向き・肯定的」

「マニフェスト」→「宣言書・声明書」

「マネタイズ」→「収益化・ネットなどでの無料サービスから始めて収益を上げる方法」

「マーチャント」→「商品やサービスを販売提供する者」

「メソッド」→「方法・方式」

「モチベーション」→「動機付け」

「モラルハザード」→「倫理崩壊」

「ルーチンワーク」→「日常業務」

「ユーザー」→「利用者・消費者」

「ユニバーサルサービス」→「全国均一サービス」

「リスクヘッジ」→「危険回避」

「リソース」→「資源・経営資源としての人材、物質、資金」

「リバイズ」→「改訂・修正」

「リテラシー」→「読み書き能力・情報を的確に取捨選択する能力」

「ワークショップ」→「参加型講習会」

「ワーク・ライフ・バランス」→「仕事と生活との調和」

カタカナ言葉を日本古来の言葉に置き換える試みを日常的に続けていきましょう。

それは知的で楽しい作業ですし、コミュニケーションに資するところ大だと思います。

関連記事→馬から落馬・顔を洗顔←重ね言葉はやめよう

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