皆さんは「コロケーション」って何のことかご存じですか?
コロケーションとは「連語」のこと。
語と語を結びつけて作られた、ひと続きの言葉です。
たとえば、「空耳を使う」「空耳をつぶす」というのもコロケーションです。
どちらも「聞こえているのに、わざと聞こえないふりをする」という意味ですが、これを知っている人は案外少ないかもしれません。
よい機会ですから、ぜひ覚えておきましょう。
その場の状況に応じて、コロケーションを適切に使っていけるとよいですね。
「昔から言い習わしてきたとおりに従う」ということだけです。
本来の意味を知らずに、または誤解して、微妙にズレた言い方をすると、「あの人は教養がない。言葉の使い方を知らない」と笑われてしまいそう。
人前で恥をかくことのないようにしたいものです。
それには、耳で覚え、目で覚えるしかありません。
このブログでは、日常よく使われるコロケーションを紹介しています。
あなたがこれまで知らずにいた言い回しがきっと見つかるでしょう。
読めば読むほど、「そうか、こういうときはこう言えばいいのか〜」と新たな発見が増していくと思います。
コロケーションに親しんで言葉の世界を広げ、表現力を高めましょう。
●「ソ」で始まるコロケーション
素意(そい)を→達する=かねてからの願いを実現すること
素懐(そかい)を遂げる、とも言います
壮と→する=強くたくましく盛んなものとして認めること
草庵(そうあん)を→結ぶ=粗末な家に住み暮らすこと
庵(いおり)を結ぶ、とも言います
爪牙(そうが)に→掛かる=犠牲になること
早計に→過ぎる=考え方や判断が軽率すぎること
造詣(ぞうけい)が→深い=その分野に関する知識や技術に富んでいること
相好(そうごう)を→崩す=にこやかな顔つきになること
装飾を→施す
想像を→絶する
想像を→たくましくする=思うままに頭で思い描くこと
相談が→まとまる
相談に→乗る
相談を→持ちかける
相場が→決まっている=世間一般でそういうものとされている、ということ
僧門に→入る
俗に→言う
俗に→従う
俗耳(ぞくじ)に→入りやすい=ふつうの人が聞いてわかりやすい、ということ
足跡(そくせき)を→たどる
足跡を→残す
底が→浅い=内容や力量に深みがないこと
底が→知れない=実態がよくわからない、際限がわからない、ということ
底が→見える=実態や中身、力の限界が知れること
底が→割れる=隠していたことがあらわれること、映画や芝居などのストーリーがわかってしまうこと
底を→叩く=中にあるものをすべて出し尽くして空にすること
底をはたく、底を払う、とも言います
底を→突く=蓄えていたものがすっかりなくなること
底を→割る=隠し事をせずにすべて打ち明けること
齟齬(そご)を→きたす=意見や物事が食い違って、うまくいかないこと
底意地が→悪い=心の奥深くに意地の悪さがあること
俎上(そじょう)に→載せる=ある事柄を取り上げて、自由に批判し論じること
卒然と→逝(ゆ)く=急死すること
外方(そっぽ)を→向く
袖(そで)に→すがる=なんとか助けてほしいと哀願すること
袖に→する=冷たい態度ですげなくすること
袖を→絞る=ひどく泣くこと
袖を→連ねる=多くの人が連れ立って、行動を共にすること
袖を→通す=衣類を着ること
袖を→濡らす=泣くこと
袖を→引く=人を誘うこと
袖を→分かつ=関係をなくすこと
袂(たもと)を分かつ、とも言います
外堀を→埋める=ある目的を遂げるために、まず、その周辺にある傷害を取り除くこと
其の手は→食わない
側杖(そばづえ)を→食う=自分に関係のないことで、思わぬ災難を受けること
空(そら)で→言う=暗記しているので、何も見ずに言えること
空(そら)を→使う=知らないふりをして、とぼけること
空耳を→使う=聞こえているのに、わざと聞こえないふりをすること
空耳を潰(つぶ)す、とも言います
反(そ)りが→合わない=お互いの関係がうまくいかないこと
揃いも→揃って
算盤(そろばん)が→合う=採算がとれること
算盤が→持てない=採算がとれないので、商売として成立しないこと
算盤を→置く=損得を計算すること
算盤を弾く、とも言います
損害を→受ける
損害を被る、とも言います
尊顔(そんがん)に→接する=お目にかかること
尊顔を拝する、とも言います
●まとめの一言
日本語には数多くのコロケーションがあります。
言葉の文化が豊かだということですね。
↑私はこの6種を今回初めて知りました。
あなたにとって、「これ覚えておこう!!」と思うコロケーションはいくつありましたか?
言葉をたくさん知っていると、話すのも書くのも自由自在です。
頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。
仕事や人間関係に良い影響がありそうですね!!