皆さんは「コロケーション」って何のことかご存じですか?
コロケーションとは「連語」のこと。
語と語を結びつけて作られた、ひと続きの言葉です。
たとえば、「根に持つ」というのもコロケーションです。
意味は「いつまでも恨んで忘れない」「心に遺恨をいだく」ことですね。
「根葉に持つ」という言い方もあり、意味は「根に持つ」と同じですが、こちらのほうがちょっと根が深い感じがするかも。
「根葉(ねは)になる」というコロケーションもあります。
意味は「いつまでも心に残る恨みの種になること」です。
「願いが届く・届いた」
というのもコロケーションです。
どれも意味は同じで、「こうあってほしいと望んでいた通りになる・なった」ということですね。
「祈りが通じた」
と言う人もいますね。
それらはコロケーションというよりもむしろ、スピリチュアルな感覚に基づく表現なのかもしれません。
いずれにせよ、聞いて違和感がなければ問題ない、と私は思っています。
それでも、コロケーションを使う上でのルールがあります
それはただ1つ、「昔から言い習わしてきたとおりに従う」ということだけです。
本来の意味を知らずに、または誤解して、微妙にズレた言い方をすると、「あの人は教養がない。言葉の使い方を知らない」と笑われてしまいそう。
人前で恥をかくことのないようにしたいものですね。
それには、耳で覚え、目で覚えるしかありません。
このブログでは、日常よく使われるコロケーションを紹介しています。
あなたがこれまで知らずにいた言い回しがきっと見つかるでしょう。
そして、読めば読むほど、「そうか、こういうときはこう言えばよかったのか〜」と新たな発見が増していくと思います。
コロケーションに親しんで言葉の世界を広げ、表現力を高めましょう。
その場の状況に応じて、適切なコロケーションを使っていけるとよいですね。
●「ネ」で始まるコロケーション
値が→上がる
値が→下がる
値が→付く
値が→張る
値を→戻す
根が→生える
根が→深い
根に→持つ
根も→葉もない
根を→下ろす
根を→張る
音(ね)を→上げる
弱音を吐く、とも言います
寝息を→うかがう
寝息を→立てる
寧日(ねいじつ)が→ない=毎日が忙しく、安らかに過ごせないということ
願いが→叶う
願いが届く、とも言います
願いを→込める
願ったり→叶ったり
願っても→ない
寝返りを→打つ
寝癖が→付く
寝癖が→いい・悪い
寝相(ねぞう)がいい・悪い、とも言います
寝首を→掻(か)く=油断させたり卑怯な計略を用いたりして、相手を陥れること
猫の→手も借りたい
猫の→額
猫の→目=物事が目まぐるしく変わることの形容
猫も→杓子(しゃくし)も=どれもこれも、誰も彼も、ということ
猫を→かぶる=本性を隠して、おとなしく見せかけること
寝覚めが→悪い=自分がした悪い行いなどが思い出されて、後味の悪い思いをすること
螺旋(ねじ)が→緩(ゆる)む=緊張に欠け、だらけること
螺旋(ねじ)を→巻く=ぜんまいを巻くこと、だらたけ人を叱ったりして、しっかりさせること
尻を叩く、発破(はっぱ)を掛ける、とも言います
ねたを→明かす
寝刃(ねたば)を→合わす=ひそかに悪事をたくらむこと
熱が→こもる=熱意や情熱が内面に含まれていること
熱が→冷める
熱が引く、とも言います
熱が→入る=物事に熱中すること
熱に→浮かされる
熱を→上げる
熱を→帯びる
熱を→加える
熱を→吹く=大きなことを言う、気炎を上げる、ということ
熱意に→欠ける
熱意がない、とも言います
熱意を→示す
寝付きが→いい・悪い
熱弁を→振るう
寝床を→敷く
寝床を作る、寝床を述べる、とも言います
根葉(ねは)に→なる=いつまでも心に残る恨みの種になること
根葉に→持つ=いつもまでも恨みに思うこと
根に持つ、とも言います
眠気が→差す
眠気を催す、とも言います
眠気に→襲われる
眠りに→落ちる
眠りに→就く
狙いが→当たる・外れる
狙いを→定める
狙いを付ける、とも言います
念が→入(い)る=細かいところまで十分に注意が行き届いていること
念を入れる、念入り、という言葉もありますね
念が→残る=いつまでもあきらめられないこと
念が→晴れる=思い切ることができる、ということ
念に→駆られる=そのような気持ちを強く抱く、ということ
念には→念を入れる
念を→押す
念願が→叶う
念願を果たす、とも言います
年季が→明ける=勤めの期限が終わること
年季が→入っている=長年そのことに従事しているので熟練している、ということ
年貢を→納める
念頭に→ある・ない
念頭に→浮かぶ=心に思い浮かんでくること
念頭に→置く
年輪を→重ねる=成長や修業などの歴史を積み上げること
●まとめの一言
日本語には数多くのコロケーションがあります。
言葉の文化が豊かだということですね。
↑私はこの言い方を今回初めて知りました。
意味するところは、「いつまでも心に残る恨みの種になること」。
ですから、
と言えば、「いつまでも恨みに思う」となります。
「根に持つ」というよりも強烈な感じがします。
言葉の世界は奥が深いので、興味は尽きません。
言葉をたくさん知れば知るほど、話すのも書くのも自由自在になっていきます。
頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。
仕事や人間関係に良い影響があるでしょう!!
あなたにとって、「これ覚えておこう!!」と思うコロケーションはいくつありましたか?