4月1日の正午までに限る、とも言い伝えられている。
英語の “April fool” は、4月に騙された人のことを指す。
Wikipediaより引用
インターネットが普及してからは、実用性のない冗談やジョークコンテンツをウェブサイトで公開するといったことも行なわれている。
Wikipediaより引用
●英国BBCが仕掛けた大規模な嘘
・「ビッグ・ベン」の大時計がデジタル化!?
英国放送協会(British Broadcasting Corporation, BBC)は、イギリスのラジオ・テレビを一括運営する公共放送局です。
そのBBCが、ある年の4月1日に、トンデモないニュースを放送しました。
デジタル化に伴い不要になった時計針は、希望者にプレゼントされる。
というのです。
地元ロンドンっ子はもとより、イギリスに暮らす人々にしてみれば、これはまずありえない話なので、「面白いけれど、エイプリルフールの嘘ニュースだね」と軽くスルーされ、大騒ぎになるようなことはなかったようです。
しかし海外では、「BBCが言うのだから本当のこと」と信じたジャーナリストが新聞やテレビで大まじめに報道したケースもあったそうです。
・空飛ぶペンギン
同じく、イギリスの放送局BBCは、2008年4月1日のエイプリルフールに合わせて制作した自局のCM(宣伝)映像『空を飛ぶペンギン』を放送しました。
Penguins-BBC
氷原をヨチヨチ歩きしているペンギンたち〜〜可愛いなあ〜〜それが1羽また1羽と走り出し、なんと、勢いあまって空を飛んじゃったよ〜!!
そばで見ていた仲間のペンギンもびっくりしたのか、次々と真似をして走り出し〜〜あらら〜やっぱり飛んでいっちゃいましたよ〜!!
へえ〜ペンギンって飛べるんだ!?
と信じてしまった人もいるでしょう。
しかし、この映像は特撮によるものです。
そのメイキングビデオはこちら→
BBC制作によるこのCMの最後に、次のような文字が映し出されます。
↑BBCさん、粋なことをなさいますね。
●人を愉快にする嘘をつきたい
BBCがやってくれたような大仕掛けで手の込んだ嘘ならば、だまされたほうも気分よく笑っていられますね。
今度のエイプリルフールにはどんな嘘を仕掛けるのだろう、と楽しみに思う人は多いでしょう。
私たち個々人がする場合は、そう大規模なことはできません。
お金も手間暇もかけない代わりに頭を使って、ユーモアあふれる嘘をつきたいものです。
その際に気をつけなければならないのは、次の3点でしょう。
●あとで問題が生じるおそれのない嘘でなければならない。
●嘘だと気づかれたら、エイプリルフールの冗談だったことを潔く認める。
上記の3点を踏まえ、
「どうすれば人は気持ちよくだまされてくれるのか」
という点を考える必要がありますね。
つい信じちゃったよ、コロッとだまされた、あはは〜〜
とみんなに言ってもらえることこそ、エイプリルフールの醍醐味です。
●どんな嘘に人はだまされるのか
私自身のことをいえば、だますよりもだまされるほうが得意です。
などという偽業者の甘言にひっかかり、実はポリエステル製の粗悪品なのに、よく確かめもしないで、その場で4万円払ってしまったことがあるんです。
疑うことを知らないというよりも、自分に都合よく解釈してしまったことが敗因ですね。
そんな私ですから、恋の駆け引きも、どちらかというと苦手です。
嘘とお世辞の区別がつきません。
相手が何か言い訳をすれば、「だったらしょうがないかな」と許してしまいます。
そもそも、相手の男性がどんな人物なのか、冷静に見極めようとする意欲に欠けます。
「こうであってほしい」と願う気持ちが強すぎるため、見たくないことは見なかったことにし、聞きたくないことは聞かなかったことにしてしまうのです。
そんなお馬鹿な自分を顧みつつ、「どんな嘘に人はだまされるのか」についての答えを探ってみました。
●信頼できない相手であっても、「こうだったらいいな」と思っている話をされると、つい信じてしまう。
●具体的な場所、時間、数字、固有名詞などが盛り込まれていると、本当のことだと思いやすい。
●文章でつく嘘は、かなりごまかしが利く
私の場合に限らず、きっとあなたも、日頃親しくしている友人の言うことなら、たいていは真に受けるでしょう。
親しくしているということは、それだけ相手を信じているということですから、「あの人が言うのだから間違いない」と思ってしまうのですね。
でも、そうした心理を逆手にとって意識的にだますのは至難の業です。
といわれるとおり、事実に反することを口にすると、目が泳いでしまう、赤面するなど、挙動不審になりがちです。
面と向かって嘘をつくと、簡単に見破られてしまいますね。
電話でなら、ある程度はごまかせるでしょうが、声が裏返ったり、早口になってしまったりすると、その時点で相手は疑いを持つでしょう。
その点、文章でなら、かなりごまかしが利きます。
嘘をつくのが下手な人も、嘘を嘘と感じさせない文を書くことはわりと簡単にできるはずです。
たとえば──
と書けば、読んだ人は
と、すんなり信じてくれるでしょう。
と後ろめたく思っていても、「ステーキを食べました」という文章そのものにはちっとも後ろめたさがにじみ出ていないので、嘘だとばれる心配はまずありません。
文章は、何度も書き直しができるという点でも有利です。
と悔やむことのないように、何度も読み返し、手を加えて、具体的な情報を盛り込み、話の信憑性を高めていきましょう。
たとえば──
有名な老舗だけあって、前菜、スープ、メイン料理、デザート、コーヒーまで、どれもすごくおいしくて感激!!
コース一式で約3万円というのはちょっと高いけれど、たまにはこういう贅沢もいいなと思っていました。
そうしたら、なんとお会計のときに、来店100万人目の記念すべきお客様なので料金はすべてお店が持ちますと言われて、びっくり〜!!
思わぬラッキーに恵まれて、感謝感謝の1日でした!!
というように書けば、
と思ってもらえる可能性は高いのです。
●罪のない嘘なら許される
フェイスブックやツイッターなどSNSの場は非対面式の文章によるコミュニケーションで成り立っていますから、エイプリルフールのために練りに練った嘘を披露するのに最適のステージです。
私も毎年やっています。
昨年のエイプリルフールには、こう書きました。
予約時間よりも少し早めに来て、ウェディングの下見と相談をしました。
先日下見をした横浜のレストランもとても素敵な雰囲気でしたが、こっちもいいわあ。迷っちゃう。
↑結婚の予定などまったくないのに、平気でこういうことを書いてしまう私です。あはは
この投稿に対し、本当のことだとうっかり信じてしまったお友達が何人もいて、
お相手は?
おめでとう!!
と祝福のコメントを書きこんでくれました。
悪いことしちゃったかしら?
いえ、誰に迷惑をかけるでなし、罪のない嘘ですから許されますよね。
こんな美しいところで結婚式って素敵ですね~!
…と思ったのですが、ひょっとして今年も私、騙されています?
と半信半疑な方もいらっしゃいました。(笑)
って今年はさすがに騙されませんよ笑??
と、明らかに嘘だと承知のうえで話につきあってくださる方もあり、けっこう盛り上がりましたよ。
●4月1日は嘘vs嘘で盛り上がろう!!
その前の年のエイプリルフールには、こう書きました。
成田からシャルル・ド・ゴールまで約13時間、その間に短篇小説集の最後の一篇を仕上げなければ!
日頃おつきあいのある出版社の方々には内緒にしていましたが、じつは海外エージェントからアプローチがあり、「早く原稿よこせ」とせっつかれているのです。
7月に30ヶ国同時発売の予定で、初版300万部はかたいとのこと。
そんなわけで、あちらへ着いたら連日連夜、各国の編集者や翻訳者に会って打合せですが、それも今月中に片付くでしょう。
夏はひっそりと田舎で過ごし、秋になったら、印税管理のために日本に戻ります。
そのときは皆様、どうぞまたおつきあいくださいますよう、お願い申し上げます。
Apr. 1 2016
↑私の願望をそのまま書いて投稿しちゃったわけですね。
これを本当のことだと信じてくれたお友達が何人もいたのには驚くと同時に、とてもありがたいことだと感謝の気持ちで胸が一杯になりました。
もちろん、エイプリルフールの冗談投稿だと気づいているお友達も少なからずいらっしゃいました。
↑こんなふうに、嘘vs嘘という感じでコメントをやりとりさせていただき、一日中楽しませてもらいました!!
そして、何よりも嬉しかったのは、
ライターさんの書く嘘は真実味があるので困りますね笑
と、お褒めの言葉(?)を頂戴したことです。
●まとめ
エイプリルフールには、お金も手間暇もかけない代わりに頭を使って、ユーモアあふれる嘘をつき、お互いに楽しみましょう。
その際に気をつけなければならないのは、次の3点です。
●あとで問題が生じるおそれのない嘘でなければならない。
●嘘だと気づかれたら、エイプリルフールの冗談だったことを潔く認める。
どんな嘘に人はだまされるのか、についても考察してみましょう
次の3つの条件を満たしていると、人はだまされやすいんですね。
●信頼できない相手であっても、「こうだったらいいな」と思っている話をされると、つい信じてしまう。
●具体的な場所、時間、数字、固有名詞などが盛り込まれていると、本当のことだと思いやすい。