言葉エッセイ

オリンピック・パラリンピックの聖火ランナーは誰?

投稿日:2018年3月7日 更新日:

オリンピック開会式の演出は誰が手がけ、どんな仕掛けをするのでしょう。

次の開会式が今から楽しみですね。ワクワクしますね。

●1996アトランタの聖火ランナーは、あのモハメド・アリ

1996年、アメリカ合衆国のアトランタで開催されたアトランタオリンピックの開会式では、ボクシング元世界ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリが、ブルブル震える手で聖火台に点火し、世界中を湧かせました。

アリの手が震えていたのは、ボクサー現役時代に受けた頭部打撲によるダメージが原因とされるパーキンソン病によるもの、だそうです。

そうした後遺症などものともせず、聖火点灯という大役を果たすアリの姿は感動的でした。

●2004アテネの芸術的な開会式

2004年、ギリシャの首都アテネで、第28回夏季オリンピックが開催されました。

夏季オリンピックとしては21世紀最初の大会で、また、アテネで開催されるのは1896年の第1回大会以来、108年ぶりだったそうです。

その開会式は、さすがオリンピック発祥の地ギリシャという感じで、とても素晴らしいものでした。

↓2004年、ギリシャオリンピック開会式

https://www.olympicchannel.com/ja/video/detail/athens-2004-opening-ceremony/

ギリシャは哲学発祥の地ともされています。

その奥深い思想、そして美学や演劇性がふんだんに盛り込まれたアート性の高い開会式は、世界の観衆を圧倒しました。

●2012ロンドンでは現代イギリスのスターが総出演

2012年ロンドンオリンピックでは、あの世界的ベストセラー「ハリー・ポッター」シリーズの作者J・K・ローリングさん、そしてワールドフェイマスなミスター・ビーンの俳優(ローワン・アトキンソン氏)、さらにはジェームズ・ボンド役で知られる俳優(ダニエル・クレイグ氏)にエスコートされてエリザベス女王まで登場し、拍手喝采でしたね。

↓2012年、ロンドンオリンピック開会式に登場するエリザベス女王と007

https://www.youtube.com/watch?v=1AS-dCdYZbo&feature=emb_rel_end

加えて、世界に名をとどろかすロックバンドを多数輩出しているイギリスならではの豪華顔ぶれによるコンサートの中継もあり、イギリスという国の歴史の厚み、伝統の底力を感じるとともに、現在進行形のイギリスカルチャーの躍動感がバシバシ伝わってきました。

●日本で開催されたオリンピックの開会式を振り返ってみよう

日本ではどうでしょう。

1964年東京オリンピックの開会式では、広島原爆投下の日に誕生した、当時19才の青年が聖火ランナーを務めたのだそうです。

↓原爆投下の日に誕生し、19歳になった青年が届ける聖火

https://www.youtube.com/watch?v=XGCwMD06QbQ

↑人間の力ここにあり、ですね。

1998長野冬季オリンピックの開会式は、劇団四季・浅利慶太氏による演出で、日本古来の特殊技能と芸能が盛りだくさんでした。

来る2020年、東京オリンピック・パラリンピックの開会式では、日本古来の特殊技能や芸能だけでなく、「これが今の日本」と世界に発信する演出をしてくれるといいなあ、と私は願っています。

世界に知られる俳優、ミュージシャン、アーティスト、作家、学者さんたちが総出演しちゃったりして、そうなったらすごく素敵、と思います。

↑ロンドンオリンピックの真似みたいになってしまうかもしれないけれど、それでいいんじゃない?

登場する顔ぶれが違えば、発信するメッセージもおのずと違ってきますし、日本オリジナルの演出が可能でしょう。

だけど、たとえばノーベル文学賞作家、大江健三郎氏が聖火を手にランするのはちと無理でしょうから、日頃から走っていらっしゃる村上春樹さんなどいかが? 適任でしょう? と私は思っているのです。

そこへ母がこう言いました。

村上さんよりも山中さんのほうがいいよ。

と。

そういえばたしかに、村上春樹は世界中にファンを持つ作家だけれど、ノーベル文学賞はとっていませんね。

だったら、成熟細胞が初期化され多能性をもつことの発見、つまりiPS細胞の発見により2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏のほうが世界的人物なのかも。

山中伸弥氏の趣味はマラソンだそうですから、走り慣れているでしょう。

村上春樹氏も山中伸弥氏も、走ることにより体力気力の充実をはかっていらっしゃるのでしょうか。

いい仕事をして成功をおさめる秘訣は走ること、かしら。

私も見習わなくては。

そんなことを思う今日この頃です。

関連記事→チーママ・オーママ/小ママ・大ママ

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