日本語には同音異義語・同訓異字が多数あり、時としてそれが誤解を生んでしまいます。
伝えたいことがきちんと伝わるよう、漢字を適切に用いるようにしましょう。
漢字の使い分けは、高度に知的な作業です。
脳に良い刺激となり、脳を鍛えることができそうです。
読者の皆さんがゲーム感覚で楽しみながら漢字の書き分けレッスンをできるよう、準備をしました。
以下を読んでいただくと、
とご理解いただけると思います。
たとえば、「開花」という漢字があることを知ってはいても、「花」だっけ?「化」だっけ? というように記憶があやふやになってしまうこともあるでしょう。
でも、この記事で記しているように、
とひとかたまりで覚えれば、「開花」を「開化」と書き間違えるというようなことはなくなると思うのです。
カ行
●かいか
文明開化
桜の開花宣言
階下の住人
●かいこ
今年一年を回顧する
昔を懐古する
従業員を解雇する
蚕を飼う
●かいそく
快速列車
彼はスポーツ万能で快足だ
会則を守る
●かいてい
公共料金の改定
教科書の改訂
裁判が開廷される
海底1万マイル
●かいとう
問題の解答を教える
政府の回答を求める
氷を解凍する
怪盗ルパン
自民党は解党するのか
快刀の切れ味
会頭は会長より偉い
●かえりみる
過去を顧みる
結果を顧みる
自己の行いを省みて恥じる
●かえる
位置を変える
観点を変える
生まれ変わる
これをもって挨拶に代えさせていただきます
背に腹は代えられない
色を塗り替える
記事を差し替える
掛け替えのない人
電球を取り換える
配置を換える
品物を金に換える
家に帰る
死んで生まれ故郷に還る
●がくかい
日本数学会の会員になる
数学界の大御所
●かくてい
当選が確定する
確定申告
境界を画定する
各停の電車
●かくりつ
地位を確立する
降水確率
●かせつ
電線を架設する
進化についての仮説を考える
幾何学の問題の仮設を式にする
●かげ
お陰様
陰口
陰の実力者
影絵
星影
影が薄い
●かそう
仮想現実
仮装して踊る
下層の人々
死んだら火葬
仮葬のあとに本葬
家相を占う
●かたい
地盤が固い
固い握手
団結が固い
財布のひもが固い
固く信じる
表情が硬い
文章が硬い
堅い木材
優勝は堅い
手堅い商売
堅苦しい
信じ難い
●かたる
思い出を語る
人をたぶらかすために有名人の名を騙る
●かてい
家庭円満
ここに一億円あると仮定してみよう
ここに至るまでの過程
大学の教育課程を修了する
●かねつ
ヒーターが過熱した
牛乳を加熱する
●かれる
木が枯れる
やせても枯れても
池の水が涸れる
才能が涸れる
●かわ
川(河)の流れ
りんごの皮
とらぬタヌキの皮算用
電車のつり革
革靴
●かわく
喉が渇く
洗濯物が乾く
涙が乾く
舌の根も乾かぬうちに
●かん
違和感
解放感
責任感
隔世の感
感に堪えぬ
勘が鋭い
癇に障る
熱燗
悲観
楽観
達観
人生観
●かんさつ
朝顔の観察
情勢を観察する
犬に鑑札をつける
業務を監察する
●かんし
親の監視下に置かれる
衆人環視の中で看視される
英語には「the」という定冠詞と「a、an」の冠詞がある
申年や午年などの「えと」のことを干支(かんし)という
漢詩は中国から伝わった
●かんしょう
美術を鑑賞する
人生の奥深い味わいを観照する
感傷にひたる
停戦協定で緩衝地帯をつくる
大国の干渉を受ける
激しやすい性質を癇症という
●かんしん
よくできているので感心した
関心を持つ
事情が悪くなり寒心すべき事態となる
気に入られるように努めることを歓心を買うという
感服することを甘心するともいう
●まとめの一言
漢字の書き分けを、ゲーム感覚で楽しんでいきましょう。
このブログに掲載している「同音異義語・同訓異字シリーズ」では多数の例をまとめて紹介していますので、効率よく学ぶ(遊ぶ)ことができると思います。
一度にたくさん覚える必要はありません。
まずは、ただ眺めるだけでOKです。
目になじませ、自然に覚えていくとよいのでは、と思います。