コロケーション

一矢を報いる?一矢を返す? 適切な言い方はどっち!?

投稿日:2018年10月20日 更新日:

皆さんは「コロケーション」って何のことだかご存じですか?

それは「連語」のこと。

語と語を結びつけて作られた、ひと続きの言葉です。

たとえば、一矢(いっし)を報いる。

(わずかでも反論すること、または反撃すること)
一矢を返す、とは言いません。

 

「意に介さない」とか「意に染まない」とかいうのも、昔から使われているコロケーションです。

「意に介さない」とは、人の気持ちなどまったく気にかけないこと。

 

「意に染まない」とは、自分の考えに合わない、気に入らない、ということ。

では「意に介する」「意に染まる」というのはどうでしょう?

↑言葉の使い方として間違っているわけではありませんが、そういう言い方はあまりしないようです。

「意に介さない」
「意に染まない」
というように、打ち消しの形をとることが多いのです。

日本語には実に数多くのコロケーションがあります。
言葉の文化が豊かだということですね。

それを知らずに、微妙にズレた言い方をすると、「あの人は教養がない。言葉の使い方を知らない」と笑われてしまいます。

人前で恥をかくことのないように、コロケーションの適切な使い方を覚えていきましょう。

このブログでは、日常よく使われるコロケーションを紹介しています。

これまで知らずにいた言い回しが見つかるかもしれません。

読めば読むほど、「そうか、こういうときはこう言えばいいのか」と発見があるでしょう。

●「イ」で始まるコロケーション

意に→介さない

意に→適う

意に→染まない

意に→満たない(満足できないこと)

意の→あるところ(本当の気持ちのこと)

意の→ままに

意を→いたす(用心する、心をこめてすること)

意を→受ける

意を→汲む

意を→決する

意を→体(たい)する(人の意見をよくわきまえて、それに従うこと)

意を→尽くす

意を→強くする

意を→迎える(迎合すること)

意を→用いる

異を→立てる

異を→唱える

いい顔に→なる(顔が利くようになること)

いい顔を→しない(好意的でないこと)

言いがかりを→つける

いい目が→出る(物事がうまくいくようになること)

いい目に→あう

いい目を→見る

言うに→及ばず

言うに→事欠いて

言うまでも→ない

言うも→おろか(言うまでもないこと)

家を→空ける

家を→傾ける
家を食いつぶす、とも言います

家を→外にする(自分の家に帰らず、ほかのところに泊まること)
内を外にする、とも言います

家を→畳む

家を→引き払う

家を→継ぐ

家を→持つ

家路に→就く

家路を→急ぐ

庵を→結ぶ(粗末な家に住み暮らすこと)

怒りが→こみあげる

怒りが→鎮まる

怒りが→突き上げる

怒りを→抑える

怒りを→覚える

怒りを→買う

怒りを→ぶつける

怒りを→招く

息が→合う

息が→上がる(呼吸が苦しくなること)

息が→かかる

息が→通う(心がこもっていること)

息が→切れる

息が→絶える
息が切れる、とも言います

息が→続く

息が→詰まる

息が→長い

息が→弾む

息を→入れる(ひと休みすること)

息を→切らす

息を→凝らす

息を→殺す

息を→吐(つ)く

息を→詰める

息を→抜く

息を→引き取る

息を→吹き返す

息を→呑む
声を呑む、とも言います

意気が→揚がる

意義を→正す

息急(せ)き→切って(非常に急いだために息づかいが荒くなること)

息の根を→止める

委曲を→尽くす(詳しい事情を明らかにすること)

意気地が→ない

意見が→割れる

意見を→固める

意見を→交わす

意見を→戦わせる

異彩を→放つ

意地が→きたない(食べ物や酒などを、見境なく欲しがること)

意地が→悪い

意地に→なる

意地を→通す

意地を→張る

礎を→築く

異臭を→放つ

椅子を→狙う

居ずまいを→正す

異議を→唱える

異議を→立てる

異説を→立てる

板に→つく

痛手を→負う

痛手を→被る

いちか→ばちか
一か八か、と書きます

一から→十まで

一も→二もなく

一議に→及ばず(論議するまでもないこと)

一芸に→秀でる

一堂に→会する

一二を→争う

一脈→通ずる(どこかしら共通していること)

一命を→取り留める

一命を→落とす

一命を→捧げる

一命を→帯びる(命令を引き受けること)

一目→置く

いちゃもんを→つける

一翼を→担う

一家を→構える・成す

一計を→案じる

一刻を→争う

一札を→入れる(念書や謝罪文などを差し出すこと)

一矢(いっし)を→報いる(わずかでも反論すること、または反撃すること)
一矢を返す、とは言いません

一糸→乱れず

一糸も→まとわず

一席→打(ぶ)つ(ちょっと演説すること)

一席→設ける(宴席を用意して招待すること)

一石を→投ずる
過去形の場合は、投じた

一戦に→及ぶ

一戦を→交える

一線を→画する

一線を→越える

一線を→退く

一線を→引く(立場の違いなど、区切りを明確にすること)

一手に→引き受ける

一頭地を→抜く(ほかの多数の人より一段と優れていること)

一歩を→進める

一歩を→踏み出す

一歩を→譲る(力や質などが一段劣ること)

一本→とられる

糸を→垂れる(釣りをすること)

糸を→引く

暇を→出す

暇を→告げる

糸目を→つけない

イニシアチブを→とる

命が→縮まる

命が→尽きる

命に→代えても

命を→預ける

命を→落とす

命を→懸ける

命を→削る

命を→縮める

命を→つなぐ

命を→拾う

位牌を→汚す(先祖の名誉を傷つけること)

衣鉢(いはつ)を→継ぐ(先人から受け継いだものを継承すること)

意表に→出る

意表を→突く

今か→今かと

今に→始まったことではない

今の→今まで

今は→これまで(敗北は避けられないものとして、覚悟を決めたことをあらわす言葉)

今や→遅しと

今を→時めく

イメージが→崩れる

イメージが→湧く

否(いや)でも→応(おう)でも
嫌でも応でも、と書くのは間違い

嫌と→言うほど

嫌気が→差す

嫌気を→起こす

意欲が→湧く

甍(いらか)を→争う(数多くの家が建ち並んでいる様子)

居留守を→使う

色に→出る(心に思っていることが表情などにあらわれること)

色を→失う(驚きやショックで顔色が青くなること)

色を→正す(表情を改めて、まじめな顔つきになること)

色を→つける(おまけを付け足すこと)

色を→なす(怒って顔色を変えること)

彩りを→添える

色目を→使う

違和感が→ある

違和感を→覚える

韻を→踏む

韻を→押す

因果を→含める(事情を説明して納得させること)

陰惨を→極める

印綬(いんじゅ)を→帯びる(重要な官職に就くこと)

印綬(いんじゅ)を→解く(官職を辞めること、辞任すること)

殷賑(いんしん)を→極める(非常に盛んで賑やかなこと)

引導を→渡す(最終的な言い渡しをすること)

因縁を→つける

陰謀を→企てる・巡らす

●まとめの一言

●意に満たない(満足できないこと)
●意をいたす(用心する、心をこめてすること)
●意を体(たい)する(人の意見をよくわきまえて、それに従うこと)
●意を迎える(迎合すること)
●委曲を尽くす(詳しい事情を明らかにすること)
●一議に及ばず(論議するまでもないこと)
●一札を入れる(念書や謝罪文などを差し出すこと)
●一歩を譲る(力や質などが一段劣ること)
●衣鉢(いはつ)を継ぐ(先人から受け継いだものを継承すること)
●甍(いらか)を争う(数多くの家が建ち並んでいる様子)
●印綬(いんじゅ)を帯びる(重要な官職に就くこと)
●印綬(いんじゅ)を解く(官職を辞めること、辞任すること)

↑私はこの12の言い回しの意味やニュアンスをよく理解していなかったと思います。いい勉強になりました。

あなたにとって、「そうか、そういう意味だったのか」と新たな気づきを得たものはいくつありましたか?

 

関連記事→「手をこまねく」って、どういうこと

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