皆さんは「コロケーション」って何のことかご存じですか?
コロケーションとは「連語」のこと。
語と語を結びつけて作られた、ひと続きの言葉です。
たとえば、
知己(ちき)を得る。
意味は「自分のことをよく理解してくれる人、親友を得ること」です。
知遇(ちぐう)を得る。
の意味は「人格や才能などを認められて、厚く待遇されること」です。
その場の状況に応じて、コロケーションを適切に使っていけるとよいですね。
「昔から言い習わしてきたとおりに従う」ということだけです。
本来の意味を知らずに、または誤解して、微妙にズレた言い方をすると、「あの人は教養がない。言葉の使い方を知らない」と笑われてしまいそう。
人前で恥をかくことのないようにしたいものです。
それには、耳で覚え、目で覚えるしかありません。
このブログでは、日常よく使われるコロケーションを紹介しています。
あなたがこれまで知らずにいた言い回しがきっと見つかるでしょう。
読めば読むほど、「そうか、こういうときはこう言えばいいのか」と新たな発見が増していくと思います。
コロケーションに親しんで言葉の世界を広げ、表現力を高めましょう。
●「チ」で始まるコロケーション
地に→落ちる=以前は盛んであったものが衰え果てること
地に→塗(まみ)れる=失敗などをして倒れ、立ち上がれなくなること
一敗地に塗れる、というように使います
地を→掃(はら)う=すたれきってしまうこと
血が→多い
血の気が多い、とも言います
血が→通う=人間らしい温かみを持つこと
血が→騒ぐ
血が燃える、血が沸く、とも言います
血が→絶える
血が→繋がる
血が→滲むよう=非常に苦しい思いをすること
血の出るよう、とも言います
血が→上(のぼ)る=かっとなること
血が→引く
血の気が引く、血の気が失せる、とも言います
知己(ちき)を→得る=自分のことをよく理解してくれる人、親友を得ること
血で→血を洗う=仲間同士、血族同士が互いにむごい争いをすること
血に→飢える
血に渇する、とも言います
血も→涙もない
血を→受ける
血を引く、血筋を引く、血筋に当たる、とも言います
血を→見る=争いなどで死傷者が出ること
血を→分ける
治安が→乱れる
地位が→高い・低い
地位を→失う
知恵が→回る
知恵を→貸す
知恵を→借りる
知恵を→絞る
知恵を→出す
知恵を→付ける=工夫やたくらみなどを教えること
地下に→眠る=死んで葬られていること
地下に→潜る=警察などの目を逃れて、非合法な政治活動や社会運動を行うこと
力が→尽きる
力が→湧く
力に→なる
力を貸す、とも言います
力を→入れる
力を→落とす
力を→借りる
力を→尽くす
力瘤(ちからこぶ)を→入れる=熱心に行うこと
契りを→交わす
契りを結ぶ、とも言います
知遇(ちぐう)を→得る=人格や才能などを認められて、厚く待遇されること
知識を→詰め込む
知識を→ひけらかす
秩序を→乱す
チップを→弾む
祝儀を弾む、とも言います
血の巡りが→悪い=頭の働きがよくないこと
地の利を→得る=その土地の位置や形状が、ある物事を行うのに有利であること
地歩(ちほ)を→固める=ある物事をする上で、地位や立場を確かなものとすること
地歩を→築く=自分の地位や立場をつくること
地歩を→占める=自分の地位や立場を定めること
知謀(ちぼう)を→巡らす=あれこれと知恵を働かせて、たくらむこと
血眼(ちまなこ)に→なる
血道(ちみち)を→上げる=分別を忘れて、ある事に熱中すること。異性や道楽に夢中になること
知名度が→上がる
知名度が→高い・低い
茶に→する=休んでお茶を飲むこと
茶を→言う=茶化す、冷やかすこと
茶を→点(た)てる
茶を→濁す=その場をうまく取り繕って逃げること
茶を→沸かす
茶々を→入れる=他人が話しているところに、横から冗談や冷やかしを言うこと
茶柱が→立つ
宙に→浮く
宙に→舞う
宙に→迷う=中途半端で、あいまいな状態になること
注意を→与える
注意を→受ける
注意を→払う
注意を→引く
中道を→歩む=極端に走らず、また一方に偏ることなく、中正・穏当な行き方をすること
注目に→値する
注目の→的になる
注目を→浴びる
注文を→出す
注文を→つける=自分の望みや条件を伝えること
注文を→取る=品物の購入や送付などの依頼を受け付けること
緒(ちょ)に→就く=着手すること
長広舌(ちょうこうぜつ)を→揮(ふる)う=長々と喋りたてること
調子が→出る
調子が→外れる
調子に→乗る
調子を→合わせる
調子を→崩す
帳尻(ちょうじり)を→合わせる=収支が合うようにすること
長蛇(ちょうだ)を→逸する=非常に惜しいところで、獲物や機会を取り逃がすこと
提灯(ちょうちん)に→釣り鐘(つりがね)=釣り合いがとれていないこと
提灯を→持つ=自ら進んで人の手先となり、その人を褒めたり宣伝したりすること
掉尾(ちょうび)を→飾る=物事の最後を立派に締めくくること
沈黙を→守る
沈黙を→破る
●まとめの一言
日本語には数多くのコロケーションがあります。
言葉の文化が豊かだということですね。
↑私はこの7つを今回初めて知りました。
●「血で血を洗う」というのは凄惨な争いのことだと思っていたのですが、実はそうではなく、仲間同士・血族同士が互いにむごい争いをすること、だったのですね。
●「知己を得る」と「知遇を得る」の違いについても学びました。
知遇(ちぐう)を得る=人格や才能などを認められて、厚く待遇されること
言葉の世界は奥が深いので、興味は尽きません。
言葉をたくさん知れば知るほど、話すのも書くのも自由自在になっていきます。
頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。
仕事や人間関係に良い影響があるでしょう!!
あなたにとって、「これ覚えておこう!!」と思うコロケーションはいくつありましたか?