読点の打ち方

読点の打ち方を完全マスター!! その1

投稿日:2017年6月2日 更新日:

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文のどこに読点を打つべきか。

この問題について考えてみましょう。

学校で習ったことは、いったん忘れてください。

日本語文法の世界では、読点の打ち方に関するルールがまだ確立されていないのです。

この記事では、私が文筆業の現場で体得した方法に加え、複数の参考文献にあたってまとめた情報をご紹介します。

●今さら人に聞けない「読点の常識」

文章に句読点は欠かせません。

文の終りを示すものが句点「。」で、これがあるからこそ、読者はここで一区切りなのだと理解することができます。

では、読点「、」には、どんな意味があるのでしょう。

読むときに息継ぎをする箇所に読点を打つ

というのは正解ではありません。

【例】

ああ、嬉しい。

ああ嬉しい。

↑どちらもOK

意味の切れ目や逆接になるところでは必ず読点を打たなければならない

と学校で教わった人は多いでしょう。

しかし、その教えがつねに正しいとは限りません。

【例】

急いだが、間に合わなかった。

急いだが間に合わなかった。

↑どちらもOK

【例】

私は近道を行こうとしたのですが結局は道に迷ってしまいました。

私は近道を行こうとしたのですが、結局は、道に迷ってしまいました。

↑どちらもOK

●読点を打つべき箇所はどこ?

読点を打つべき箇所について、厳密な決まりはありません。

ただ、目安とされているものはあります。

1 読点がまったくない文は読みにくい

2 読点を打ちすぎると、かえって読みにくくなる

3 語句と語句との関係(係り受け)や、文が伝えようとしている意味を考慮して、論理的に必要最低限の読点を打つ

上記3点が目安で、誰もが学校でそう教わったでしょう。

しかし、(3)「論理的に必要最低限の読点」の打ち方について、きちんと教えられていません。

そもそも、言語学の世界において、「これぞ正当」という統一見解が確立されておらず、したがって、日本語文法の明確な原理原則が成文化されていないのです。

「目安としての文法」はありますが、それすらも、私たち日本人が学校で学ぶ「国語文法」(学校文法)と、外国人に日本語を教えるための「日本語文法」とに分かれている、というのが実情です。

●もっと早く教えて欲しかった読点の打ち方

読点がどんな役割を果たしているかを理解すると、文のどこで読点を打つべきかがはっきりとわかるようになります。

あなたに「この方法を聞いて本当によかった」と言わせてみせましょう。

【読点を打つべきポイント】

1.語句を対等に並べる場合

【例】

東京、川崎、横浜、横須賀、三浦の暴走族が一堂に会した。

●「東京・川崎・横浜・横須賀・三浦」とすることもできます。

●「東京と川崎と横浜と横須賀と三浦」とすることもできます。

●小説やエッセイなど、書き手にとって自由度の高い文章の場合は、レトリック(修辞法)のひとつとして、「東京川崎横浜横須賀三浦」とすることも可能。

2.長い修飾語が2つ以上ある場合

【例】

頭の回転が速くてよく気が利く、この店で一番人気の、優秀な販売員に担当してもらいたい。

●長めの修飾語がいくつかある場合は、読点を打って区切ります。

●修飾語が短い場合は、必ずしも「、」を打つ必要はありません。

【例】

この店で一番人気の優秀な販売員に担当してもらいたい。

●修飾語がいくつもあり、主部と述部がともに長くなった場合は、主部と述部の境目に読点を打つ必要があります。

【例】

頭のよいイケメンでなければ嫌だと思っている私は、この店で一番人気の優秀な販売員に担当してもらいたいとリクエストした。

3.倒置文の場合

【例】

だから言ったでしょう、ママが、遊んでばかりいないで勉強しなさいって。

●「主語→述語」という語順ではなく、主語よりも述語を先に置く文を、「倒置文」といいます。

●日本語は、語順に関する決まりがほとんどありません。文意が通じるならば、語をどのような順に並べることも可能です。

【例】

私は先週の日曜日に学校へ行きました。

私は行きました、学校へ、先週の日曜日に。

●「述語→主語」という順序にした場合は、述語と主語の間に読点を打つ必要があります。

【例】

だから言ったでしょう、ママが。

●「だから言ったでしょうママが」として、文意が伝わる場合もありますが、書き言葉として適切ではありません。

●「述語→主語」の倒置文で、なおかつ主部や述部に掛かる語が後にくる場合は、その境目に読点を打つことが望ましいといえます。

【例】

だから言ったでしょう、ママが、遊んでばかりいないで勉強しなさいって。

「だから言ったでしょう、ママが遊んでばかりいないで勉強しなさいって」とすると、「ママが遊んでばかりいるのだろうか」と誤読されやすいので、「ママが」のあとに読点を打つことが必要です。

4. 重文(主語と述語を持つ文が2つ以上含まれる文)における文の切れ目

【例】

時が経ち、世間知らずだった少女も大人の女になった。

(時が経った。世間知らずだった少女も大人の女になった。)

【例】

ふと振り返ると、そこにあの人が立っていた。

(私はふと振り返った。そこにあの人が立っていた。)

【例】

彼が呼びかけ、多くの賛同者が集まった。

(彼が呼びかけた。多くの賛同者が集まった。)

●重文は、必ずといっていいほど読点を必要とします。
「ここで2つの文が分かれるから読点を打つ」と考えるようにしてください。

●重文は多くの場合、場面転換、順接、逆接、原因と結果、理由と結論、対比など、さまざまな要素が盛りこまれています。

その1つひとつに意味の切れ目があるはずですが、必ずしも読点を必要としない場合があります。

【重文であっても、必ずしも「、」を必要としない例】

(場面転換)  ふと振り返ると空が青かった。

(順接)    私が急がせたので彼は間に合った。

(逆接)    私は急がせたが彼は間に合わなかった。

(原因と結果) 私が急がせたから彼は間に合った。

(理由と結論) 私が急がせたので彼は間に合ったのだ。

(対比)    私は急がせたが彼は急がなかった。

↑読点なしでも文意は通じます。誤読の恐れもほとんどありません。

その理由は────

主語と述語が直結している
修飾語が用いられていない

ことによります。

5. 助詞を省いたとき

【例】

コーヒー、いただきます。

●「コーヒーを」の「を」を省略しているので、代わりに読点を打ちます。

●小説やエッセイ、ブログやSNSなどの文ならば、「コーヒーいただきます」とすることもできますが、厳密にいうと、書き言葉として適切ではありません。

●会話文ならば、「コーヒーいただきます」でOK。

●「助詞」の種類は全64種にものぼります。

格助詞  が、の、を、に、へ、と、から、より、で、や

並立助詞 の、に、と、や、やら、か、なり、だの

副助詞  ばかり、まで、だけ、ほど、くらい、など、なり、やら、か

係助詞  は、も、こそ、でも、しか、さえ、だに(さえとほぼ同じ)

接続助詞 ば、と、ても、けれど、が、のに、ので、から、し、て(で)、なり

ながら、たり、つつ

終助詞  か、な、とも、ぞ、や

女性特有の終助詞 わ、こと、てよ、ことよ、もの、かしら

間投助詞 さ、よ(ぜ)、ね、な、の

●助詞の中でも最も使用頻度が高いのは格助詞です。
「〜が」「〜の」「〜を」「〜に」「〜へ」「〜と」「〜から」「〜より」「〜で」「〜や」の10種類です。

●論理的に必要最低限の読点を打つ

「論理的に必要最低限の読点」の打ち方について、目安としてほしいのは、上記で説明したとおり、次の5点です。

●語句を対等に並べる場合

●長い修飾語が2つ以上ある場合

●倒置文の場合

●重文(主語と述語を持つ文が2つ以上含まれる文)における文の切れ目

●助詞を省いたとき

この5点にあてはまらない場合は読点を打っても打たなくても良い、と考えて差し支えないでしょう。

ただし、例外もありますので、「論理的に必要最低限の読点」なのか否かを見極める必要があります。

そのためには、読み手の立場に立って想像力を働かせ、誤解を招きやすい表現になっていないかという点を検証するしかありません。

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●読点の打ち方という名の自己表現

「、」を打っても良いし、意味が通じるなら打たなくて良いケースは多数あります。

ここで読点を打つか、打たなくて良いか、あなた自身が判断すれば良いことです。

読点の打ち方で自己表現をしてください。

「、」を打っても良いし、意味が通じるなら打たなくて良いケースを挙げていきます。

あなたなら読点を打つか打たないか、考えながら読んでいってください。

A. ある語を強調する場合

【例】

ものすごく、ばか、なのよ。

「ものすごくばかなのよ」とすることも可。

B. 感動詞の後

【例】

ああ、なんとおまえはばかなのだ。

「ああ我が子よ、なんとおまえはばかなのだ。おまえがこんなにばかだとは知らなかった」というように、読点なしに感動詞と名詞をつなげることがあって良いと思います。

C. 逆接に変わるところ

【例】

時間にはまだ早かったが、家を出た。

「時間にはまだ早かったが家を出た」とすることも可。

D. 場面が変わるところ

【例】

扉を開け、中に入った。

「扉を開け中に入った」とすることも可。

E. 「長い主部」の後

【例】

学校を出たばかりで社会のことは何もわからない私が、重要な仕事を任されるわけがない。

「学校を出たばかりで社会のことは何もわからない私が重要な仕事を任されるわけがない」とすることも可。

F. 「長い述部」の前

【例】

私が、弊社の重要な取引先である御社の社長様に電話をかけるという重要な仕事を任されるわけがありません。

「私が弊社の重要な取引先である御社の社長様に電話をかけるという重要な仕事を任されるわけがありません」とすることも可。

【例】

学校を出たばかりで社会のことは何もわからない私が弊社の重要な取引先である御社の社長様に電話をかけるというような重要な仕事を任されるわけがありません。

↑というように、主部も述語も長い場合は、主部と述部の間に読点を打つことが望ましいといえます。
(「私が」の後に「、」を打つということ)

G. 「理由」や「原因」を説明した後

【例】

学校を出たばかりなので、何もわかりません。

「学校を出たばかりなので何もわかりません」とすることも可。

H. 「前提」や「状況」を説明した後

【例】

仕事を終えたので、帰り支度をした。

「仕事を終えたので帰り支度をした」とすることも可。

I. 読み違いをしそうな箇所

【例】

こうした努力により、多くの賛同者を得た。

「こうした努力により多くの賛同者を得た」とすることも可。

●ここが重要ポイント

「論理的に必要最低限の読点」の打ち方の目安が5点だったのに対し、「打っても打たなくても良い読点」は、目安としてA〜Iまでの9点もあります。

ぜひ知っていただきたいのは、1文に主語が1つならば、「、」がなくても意味は通じるということです。

それに対して、1文に主語と述語が2つ以上含まれる重文の場合は、文と文の切れ目に「、」を打たないと意味が通じないことがあります。

「ほとんどの場合、重文には読点が必要不可欠」と覚えておいてください。

●できれば「、」がほしいシチュエーション

読点を打つ理由は、より読みやすく、意味内容の伝わりやすい文にするためです。

読点なしで意味の伝わる文もありますが、読みやすいとは言えません。

【例文】

褒められてうれしく思わない人はいません。

【改善例】

褒められて、うれしく思わない人はいません。

●「褒められてうれしく思わない」という文そのものが不適切であるため、「褒められて」の後に読点が必要になります。

「褒められてうれしく思わない」

とするならば、読点なしでも意味は通じます。

【例文】

仕事だからできて当たり前だし完成して当たり前だと思ったり、特にいくつもの修羅場をくぐり抜けてきた上司のあなたから見たらちょっとした成功なんて褒めるレベルのことではないと思ったりしていませんか。

【改善例】

仕事だからできて当たり前だし完成して当たり前だ、と思ったり、特に、いくつもの修羅場をくぐり抜けてきた上司のあなたから見たら、ちょっとした成功なんて褒めるレベルのことではない、と思ったりしていませんか。

【さらにわかりやすい文に改善】

いくつもの修羅場をくぐり抜けてきた上司のあなたから見れば、仕事なのだからできて当たり前だし完成して当たり前だ、と思うことがあるでしょう。特に、ちょっとした成功なんて褒めるレベルのことではない、と思ったりしていませんか。

●危険! 「、」を打ちすぎるとダメ文になります

読点がない文は読みにくく、だからといって読点を打ちすぎると、かえって読みにくい文になります。

【例文】

手に、荷物をいっぱい抱えた、もう80を過ぎていそうな女性が、よたよたと、バスに乗ってきたので、私も、貧血を起こしそうなほど、疲れていたが、席を譲った。

【改善例】

手に荷物をいっぱい抱えた、もう80を過ぎていそうな女性がよたよたとバスに乗ってきたので、私も貧血を起こしそうなほど疲れていたが席を譲った。

●「手に荷物をいっぱい抱えた、もう80を過ぎていそうな女性」という箇所は、長い修飾語が2つあり、続けて読むと意味を理解しにくいので、読点で区切ったほうが良いでしょう。

●「よたよたとバスに乗ってきた」「貧血を起こしそうなほど疲れていた」という箇所は、前者は修飾語が2つあるけれども短い修飾語であり、後者は修飾語が1つですから、読点を打って区切る必要はありません。

●例文は「女性がバスに乗ってきた」+「私は席を譲った」というように、主語と述語が2つある重文構造です。
そのため、「乗ってきたので」の後に読点を打ち、それ以降の文と区切る必要があります。

●打つべき読点を打たずにいると、とんだ誤解を招きます。

【例文】

僕は結婚式場の予約もしていたのに、式の直前に浮気をしたせいで破談になったカップルを知っている。

<質問>

結婚式の直前に浮気をしたのは誰ですか?

1.「僕」
2.結婚式場の予約をしていた人
3.結婚が破談になった人

(正解は ???です)

<質問>

結婚式場の予約をしていたのは誰ですか?

1.「僕」
2.結婚式の直前に浮気をした人
3.結婚が破談になった人

(正解は???です)

●「僕は結婚式場の予約もしていたのに」と書かれているので、「僕」が結婚式の予約をしていたにもかかわらず、式の直前に浮気をして、破綻になったのだと誤解される場合があります。

【改善例】

僕は、結婚式場の予約もしていたのに、式の直前に浮気をしたせいで破談になったカップルを知っている。

●重文(主語と述語を持つ文が2つ以上含まれる文)では、文と文の境界に読点を打つ必要があります。

●「僕は」の後に読点を打つことにより、これ以降の文では別の人のことを語りますよと、読者に示すことができます。

【例文】

その女性はうっすら涙を浮かべてつらそうに咳き込む赤ん坊を見つめていた。

<質問>

うっすら涙を浮かべてつらそうにしているのは誰ですか?

1.「その女性」
2.「赤ん坊」
3.「その女性」と「赤ん坊」のふたりとも
4.「その女性」なのか「赤ん坊」なのか、定かでない

(正解は???です)

【改善例1】

その女性はうっすら涙を浮かべてつらそうに、咳き込む赤ん坊を見つめていた。

【改善例2】

その女性はうっすら涙を浮かべて、つらそうに咳き込む赤ん坊を見つめていた。

【改善例3】

その女性は、うっすら涙を浮かべてつらそうに咳き込む赤ん坊を見つめていた。

●重文(主語と述語を持つ文が2つ以上含まれる文)の境界に読点を打たないと誤解を招きますよと示す好例です。

●この重文には、「その女性」と「赤ん坊」という2人の人物が登場します。
どこからどこまでが「その女性」について語る部分であるのか、「赤ん坊」について語っているのはどの部分なのか、境界線をはっきりと示す必要があります。

●「、」を打つ位置を間違えるとどうなるか

【例文】

私は気分が悪くなるまで、酒を飲み続ける人の気が知れない。

<質問>

気分が悪くなるのは誰ですか?

1.「私」
2.酒を飲み続ける人

(正解は 1)

●「私は気分が悪くなるまで」とあるので、「私」の気分がよほど悪くならないと大酒飲みの心情を理解できない、と言っているような不可解な文になっています。

【改善例】

私は、気分が悪くなるまで酒を飲み続ける人の気が知れない。

●改善例では、「気分が悪くなるほど大量の酒を飲みたがる人の気が知れない」と言いたいのだということが伝わります。

●上記例文の場合、主語「私は」に対応する述語は「気が知れない」です。
もう1人の登場人物「気分が悪くなるまで酒を飲み続ける人」の述語は「酒を飲み続ける」で、この述語に「気分が悪くなるまで」という修飾語が掛かっています。

●打ってはいけない箇所に読点を打つことのないように注意してください。

私は、(←打つべき読点)

気分が悪くなるまで、(←打ってはいけない読点)

酒を飲み続ける人の気が知れない。

↑打ってはいけない読点を打つと、例文と同様に、「私の気分が悪くなるまで」と解釈されてしまいます。

【例文】

今から収入のない、老後のことを心配してもしょうがない。

<質問>

「今から」ということは、さっそく今日から無収入になるのですか?

1.なる
2.ならない

(正解は ???です)

【改善例1】

今から、収入のない老後のことを心配してもしょうがない。

【改善例2】

収入のない老後のことを、今から心配してもしょうがない。

●「収入のない老後のこと」という一塊が意味を成しています。

●「収入のない、老後のこと」と、読点で区切っても意味は変わりませんが、「今から収入のない、老後のこと」とすると、「今から収入がなくなる」という意味になってしまいます。

●「、」「。」「 」の使い方

適切な箇所に「、」「。」を打ち、会話の部分を「 」で括るようにすると、読む人に伝わりやすい明快な文にすることができます。

【例文】

彼は強い口調で出版事業は博打のようなものでしょう。
売れないと思っていても何かの拍子に売れてしまうかもしれませんよ。
と営業部長に言い、そして、社長もその場にいることを意識しながら、だけどリスクを負う経営陣はなかなか首を縦に振ってくれませんよ。
と続けた。

<質問>

「彼」は「営業部長」に、何と言ったのですか?

1.「出版事業は博打のようなものでしょう」
2. 「売れないと思っていても何かの拍子に売れてしまうかもしれませんよ」
3.「強い口調で」
4.「だけどリスクを負う人経営陣はなかなか首を縦に振ってくれませんよ」

(正解はおそらく、  1・2・4 )

【改善例】

彼は強い口調で、「出版事業は博打のようなものでしょう。売れないと思っていても、何かの拍子に売れてしまうかもしれませんよ」と営業部長に言った。
そして、社長もその場にいることを意識しながら、「だけど、リスクを負う経営陣はなかなか首を縦に振ってくれませんよ」と続けた。

●句点「。」は文の終りに打つものですが、「 」で括った台詞の文末に打つ必要はありません。

●「強い口調で」「売れないと思っていても」「だけど」という3箇所では、その語の後に読点を打たなくても意味は通じます。

したがって、それらの箇所では読点を省略することが可能です。

【例文】

隣の家のおばさんがこんにちはと突然押しかけてきて玄関先で荷物を広げて保険の説明パンフレットのようなものを何種類も並べだした。
そしてご近所のよしみで売上げに協力してもらえないかしらぁ。
お願いするわぁと猫なで声で哀願した。
母は返す言葉もなくただ目を丸くしていた。
僕は頭にきた。
こんな図々しい振る舞いが許されていいのだろうか。

【改善例】

隣の家のおばさんが「こんにちは」と突然押しかけてきて、玄関先で荷物を広げ、保険の説明パンフレットのようなものを何種類も並べだした。
そして、「ご近所のよしみで、売上げに協力してもらえないかしらぁ。お願いするわぁ」と猫なで声で哀願した。
母は返す言葉もなく、ただ目を丸くしていた。
僕は頭にきた。
こんな図々しい振る舞いが許されていいのだろうか。

●隣の家のおばさんが発した言葉を「 」で括ることにより、読みやすい文章になります。

●「こんな図々しい振る舞いが許されていいのだろうか」という台詞は、おそらくは「僕」の心中の声であって、実際に口に出したわけではないでしょう。

↑よって、「 」で括らず、地の文のまま活かしました。

●ちなみに、「地の文」とは、会話文以外の文を指します。

●「隣の家のおばさん」という1つの主語に対し、1文中に述語が3つあります。
(押しかけてきた、荷物を広げた、パンフレットのようなものを何種類も並べだした)

●↑この3つの述語を読点なしにひとつながりにすることは可能ですが、動作の推移が読み取りにくくなるため、読点を打ち、3つの動作を分かちました。

●句点「。」に関しては、例文のとおりで問題ありません。

ただし、「ご近所のよしみで売上げに協力してもらえないかしらぁ。お願いするわぁ」という箇所を「 」で括らない場合は、「ご近所のよしみで売上げに協力してもらえないかしらぁお願いするわぁと猫なで声で哀願した」とするほうが良いでしょう。
(「もらえないかしらぁ」の後の「。」を「、」に変更するということ)

●まとめ


どこで読点を打つべきか、目安としてほしいのは次の5点です。

●語句を対等に並べる場合

●長い修飾語が2つ以上ある場合

●倒置文の場合

●重文(主語と述語を持つ文が2つ以上含まれる文)における文の切れ目

●助詞を省いたとき

この5点にあてはまらない場合は読点を打っても打たなくても良い、と考えて差し支えないでしょう。

必要最低限の読点をおさえておけば良いのです。
自分の文章には「、」が多いなあと思う場合は、怖がらずにどんどん省略しちゃっていいと思います。

関連記事→読点の打ち方を完全マスター!! その2

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