何かを学ぶのに、「もう遅い」ということはありません。
私がオススメしたい「学び」は、「言葉の遣い方を学ぶ」ということです。
「言葉遣いが適切な人」とは、「学ぶべきことをきちんと学んできた人」という良い印象を与えることができ、何かと得です。
「この人ならきっと、仕事も私生活もすべてにおいてきちんとしているだろう」と、信頼されます。
ではさっそく、学びをスタートしましょう。
まずは助詞の使い方をマスターすることが効果的です。
●助詞「を」「や」「と」の使い方
助詞「を」「や」「と」はそれぞれ、次のように使われます。
・酒を飲む、ハシゴをする、危ない橋を渡る(動作の対象を示す)
・鉄橋を渡る、静岡を通る、名古屋を過ぎる(移動時の経路を示す)
・会社を辞める、嫁ぎ先を飛び出す(移動の起点や経由点を示す)
・服やアクセサリーを買いたい(並立を示す)
・友人と会う、恋人とふたりきりになる(共同の相手)
・裏切者となる、バツイチとなる(作用の結果)
・ふざけるな!と怒鳴った(引用を示す)
・家庭裁判所と地方裁判所と最高裁判所(並立を示す)
<解説>
・「嫁ぎ先を飛び出す」を「嫁ぎ先から飛び出す」とすることも可能。
・「裏切者となる」を「裏切者になる」とすることも可能。
・「服やアクセサリー」とするよりも、「服とアクセサリー」としたほうが、自分の欲求により近いニュアンスになる場合もあるでしょう。臨機応変に使い分けてください。
・「友人と会う」を「友人に会う」とすることも可能。
●「と」の使い方に関連して──
「と」という助詞によく似たものとして、
「だの」
「やら」
「なり」
といろいろな言葉がありますが、1つだけ使う場合は、最初の語につけると据わりが良いでしょう。
【変形例】砂糖と塩、酢、醤油、味噌を買ってきてくれ。
【変形例】砂糖とか塩、酢、醤油、味噌と、いちいち面倒だ。
【変形例】砂糖だの塩、酢、醤油、味噌と、いちいち面倒だ。
【変形例】砂糖やら塩、酢、醤油、味噌と、いろいろ買いに行った。
【変形例】デパートなりスーパー、コンビニでも、好きなところで買えばいい。
【変形例】(↑慣用句なので、変形することはできません)
●少しは言葉を省いたほうがいい、という例
【改善例】お誕生日やクリスマスの素敵な思い出を、毎日思い浮かべています。
●まとめの一言
助詞の適切な使い方を覚えていただけましたか?
冒頭で述べたように、言葉遣いはその人の教養レベルを如実にあらわします。
言葉をきちんと駆使できるようになっていきましょう。