皆さんは「コロケーション」って何のことかご存じですか?
コロケーションとは「連語」のこと。
語と語を結びつけて作られた、ひと続きの言葉です。
たとえば、「目を細める」というのもコロケーションです。「嬉しそうな表情をする」という意味ですね。
「目を丸くする」は、びっくりすることの形容。
「目を回す」は、気絶すること。または、非常に忙しいのでうろたえること。
「目を三角にする」は、怒ったときの目の形容で、「目に角を立てる」とも言います。
「目を白黒させる」は、びっくりしたとき、または食べものが喉につかえそうになったときの形容。
目にまつわるコロケーションはたくさんあるんですね。
目からいろいろなことが読み取れる、伝わっていく、ということでしょう。
このブログでは、日常よく使われるコロケーションを紹介しています。
あなたがこれまで知らずにいた言い回しがきっと見つかりますよ。
読めば読むほど、「そうか、こういうときはこう言えばいいのか」と新たな発見が増していくと思います。
コロケーションを数多く知っていると、言葉の世界が広がり、表現の幅も広がります。
その場の状況に応じて、コロケーションを適切に使っていけるとよいですね。
●「メ」で始まるコロケーション
●目が→合う
●目が→利く=物事のよしあしがわかる、見分ける力がある、ということ
●目が→曇る=判断力が鈍ること
●目が→くらむ=惑わされて、正確な判断力を失うこと
●目が→肥える=いいものをよく見ているので、よいか悪いかの識別力がついていること。目が利く、とも言います。
●目が→冴える=神経が昂ぶって眠れなくなること
●目が→覚める
●目が→据わる=酒に酔うなどして、目が一点を見つめたまま動かなくなること
●目が→高い=優れているものを見分ける能力があること。反対語は「目がない」
●目が→届く
●目が→飛び出る=値段が高いことにひどく驚く、という意味。目玉が飛び出る、目の玉が飛び出る、とも言います。
●目が→ない=価値を見極める能力が劣っていること。あるものが大好きで夢中であること。反対語は「目が高い」
●目が→離せない
●目が→光る=厳しく監視すること。目を光らせる、とも言います。
●目が→回る=大変に忙しいことのたとえ
●目から→鱗(うろこ)が落ちる=何かをきっかけにして、分からなかったことが急に分かるようになること
●目から→鼻へ抜ける=抜け目がなく、すばしこい様子のこと
●目から→火が出る=頭などを強く打って、一瞬くらっとすること
●目じゃ→ない=相手にならない、ということ
●目と→鼻の間=非常に距離が近い、ということ
●目に→余る=あまりにひどいので黙認できない、ということ
●目に→浮かぶ=実際にその光景を見ているように、ありありと想像できること
●目に→映る=現実に見えていること
●目に→角(かど)を立てる=怒りや憎しみをこめて、鋭い目つきをすること。目を三角にする、とも言います
●目に→障(さわ)る=気にかかってイライラする、という意味
●目に→染みる
●目に→する
●目に→立つ。目を引く、とも言います
●目に→付く
●目に→留まる
●目に→入る
●目に→触れる
●目に→見える=見た目にはっきりと分かること。「目に見えてピアノが上達した」というように使いますね
●目にも→留まらぬ=非常に素早いことの形容
●目に→物言わす=目で気持ちを伝えること
●目に→物見せる=ひどい目にあわせて、思い知らせること
●目の→色を変える=あるものを得ようとして必死になること
●目の→敵(かたき)=特別に憎く思う人や物のこと
●目の→黒いうちは=生きている間は、という意味
●目の→付け所=特に注目すべき点
●目の→毒=見ると害になるもの。見ると欲しくなるもの。
●目も→当てられない
●目も→あや=目が覚めるほど美しい様子
●目も→くれない=見向きもしない、無視する、ということ
●目を→疑う
●目を→奪われる
●目を→覆う=あまりにひどいので、直視しないようにすること
●目を→掛ける=見どころがあるとして、可愛がること
●目を→掠(かす)める。目を盗む、とも言います
●目を→気にする
●目を→潜(くぐ)る=監視や見張りに見つからないようにすること
●目を→配る
●目を→くらます=人の目をごまかすこと
●目を→凝(こ)らす=集中して見ること。目をさらす、とも言います
●目を→皿のようにする=目を大きく見開き、全神経を集中して見ること
●目を→三角にする=怒ったときの目の形容。目に角を立てる、とも言います。
●目を→白黒させる=びっくりしたとき、または食べものが喉につかえそうになったときの形容
●目を→据える=まばたきもしないで、じっと見ること
●目を→注ぐ=目をそちらに向けること
●目を→側(そば)める=横目で見ること
●目を→そらす
●目を→付ける
●目を→つぶる
●目を→吊り上げる=怒りなどから、目尻を高く上げた表情になること
●目を→通す
●目を→盗む
●目を→逃れる
●目を→離す
●目を→引く=目立つこと。人々の注意を引くこと。
●目を→開く=それまで知らなかったことなどを、初めて知ること。目を開かれる、とも言います。
●目を→伏せる
●目を→細める=嬉しそうな表情になること
●目を→丸くする=びっくりすることの形容
●目を→回す=気絶すること。非常に忙しいのでうろたえること。
●目を→見張る=驚いたり感動したりして、目を大きく見開くこと
●目を→剥(む)く=驚きや怒りのために、目を大きく見開くこと
●目を→やる=視線を向けること
●芽が→出る=成功の兆しが見えること。草木の芽が生えること。芽を吹く、とも言います。
●芽を→摘む=大事に至る前に、物事の進行を止めること。草木の芽を摘み取ること。
●銘(めい)を→打つ=製作者が自分の製作物に名前を刻むこと。品物に名前をつけること。
●名案が→浮かぶ
●明暗を→分ける=幸福と不幸、喜びと悲しみ、勝利と敗北など、明るい面と暗い面の区別がはっきりつくこと
●名声が→高い
●名声を→博する
●命脈(めいみゃく)が→尽きる=死ぬこと。命数(めいすう)が尽きる、とも言います。
●命脈を→つなぐ=細々と生き長らえること。命脈を保つ、とも言います。
●迷惑を→かける
●迷惑を→被(こうむ)る
●目頭(めがしら)が→熱くなる=感動して涙があふれそうになること
●目頭を→押さえる=涙がこぼれないように、目に手などをあてがうこと
●目頭を→拭(ぬぐ)う=涙を拭くこと
●(めがね)に→適(かな)う=目上の人に気に入られること。お眼鏡に適う、とも言います。
●メガホンを→取る=監督として映画を撮ること。メガホンを握る、とも言います。
●目くじらを→立てる=人の欠点をあげつらって非難すること
●目薬が→利く=賄賂として渡したほんのわずかな金品の効果があらわれること
●目先が→利く=先のことがよく予測できる、という意味
●目先を→変える=人を飽きさせないように、今までとは違った趣向にすること
●目尻を→下げる=嬉しそうな、または好色そうな表情をすること
●メスを→入れる=医者がメスを使って切開すること。災いの根を取り除くために、思い切った手段をとること。
●目つきが→鋭い
●目つきが→悪い
●鍍金(めっき)が→剥(は)げる=取り繕っていた中身があばき出されること。馬脚をあらわす、とも言います。
●滅相(めっそう)も→ない=とんでもない、という意味
●目処(めど)が→立つ。見通しが立つ、目処がつく、とも言います。
●目の皮が→たるむ=眠くなること
●目端(めはし)が→利く=その場の雰囲気を見計らう機転が利くこと
●目鼻が→つく=だいたいの見通しがつくこと
●目張(めば)りを→入れる=舞台化粧として、目のふちを墨などでくっきりと描くこと
●目星(めぼし)を→つける=おおよその見当を決めておくこと。星をつける、とも言います。
●メモを→とる
●メモを→残す
●めりはりが→利く
●めりはりに→乏しい
●めりはりを→つける
●面と→向かう=直接顔を合わせて相対すること
●面を→取る=剣道で、相手の面(頭部)に打ち込んで勝ち点を取ること。←転じて、誇らしい勝利を得ること。または、野菜などの角の部分を少し削って、丸みをもたせること。
●面皮(めんぴ)を→剥(は)ぐ=厚かましい者の悪事を暴くこと
●面目(めんぼく)が→立つ=体面が保たれること
●面目(めんぼく)が→潰(つぶ)れる=名誉を失い、世間に対して顔向けできなくなること
●面目(めんぼく)を→失う=恥ずかしくて、人に合わせる顔がない状態になること。恥をかく、とも言います
●面目(めんぼく)を→保つ=失いかけた信用を取り戻し、世間から高い評価を受け続けること。面目を施す、とも言います
●まとめの一言
日本語には数多くのコロケーションがあります。
言葉の文化が豊かだということですね。
●目に角(かど)を立てる=怒りや憎しみをこめて、鋭い目つきをすること。目を三角にする、とも言います。
●目を側(そば)める=横目で見ること。
●銘(めい)を打つ=製作者が自分の製作物に名前を刻むこと。品物に名前をつけること。
●命脈(めいみゃく)が尽きる=死ぬこと。命数(めいすう)が尽きる、とも言います。
●命脈をつなぐ=細々と生き長らえること。命脈を保つ、とも言います。
●目薬が利く=賄賂として渡したほんのわずかな金品の効果があらわれること。
●目の皮がたるむ=眠くなること。
↑私はこの7つを今回初めて知りました。
「目の皮がたるむ」というのは、年のせいでまぶたがたるむことかと思っていましたよ。アンチエイジング化粧品を使わなきゃ、なぁんてね。
「目が高い」の反対語は「目がない」
↑ということも、改めて「なるほど〜」という感じです。
目に浮かぶ、目に映る
●目に浮かぶ=実際にその光景を見ているように、ありありと想像できること
●目に映る=現実に見えていること
↑この2つの微妙な違いについても再認識しました。
メッキがはげる
●鍍金(めっき)剥(は)げる=取り繕っていた中身があばき出されること
↑私は「鍍金が剥がれる」と言っていましたが、正しくは「剥げる」なんですね。
目に物言わす、物見せる
●目に物言わす=目で気持ちを伝えること
●目に物見せる=ひどい目にあわせて、思い知らせること
↑この2つがまったく違う意味を持つことを知らずに、混同していた自分が恥ずかしくなりました。
あなたにとって、「これ覚えておこう!!」と思うコロケーションはいくつありましたか?
言葉を知れば知るほど、話すのも書くのも自由自在になっていきます。
頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。
仕事や人間関係にきっと良い影響があるでしょう!!