日本語は、話し言葉においても書き言葉においても、漢字・ひらがな・カタカナの3種が入り交じっています。
漢字が多くなると、どうしても硬くギスギスした印象になってしまいます。
ビジネスメールや文書の場合は、それでよいかもしれませんが、プライベートな私信や会話においては、少しでも柔らかく優しい印象にするために、日本古来の大和言葉(やまとことば)を使うとよいかもしれません。
漢字でしか書けない言葉、つまり「漢語」をできるだけ使わないようにして、ひらがなで書いても意味の通じる言葉に置き換えていくと、なんとなく丸みが感じられ、気持ちが伝わりやすくなります。
たとえばこんなふうにするとよいですよ、という例を挙げてみましょう。
漢語から大和言葉に変換
「ご愛顧」→「お引き立て」
「ご指導ご鞭撻」→「お教えお導き」
「ご住所」→「お住まい」
「ご年齢」→「お年」
「ご氏名」→「お名前」
「開始」→「はじまり」
「期待しています」→「心待ちにしています」
「待望の」→「心待ちにしていた」
「ご遠慮なく」→「お心おきなく」
「僭越ながら」→「差し出がましくはありますが」
「歓待」→「おもてなし」
「反省」→「恥じ入る」
「継続的に」→「追々(おいおい)」
「将来的には」→「行く行くは」
「納得しました」→「胸のつかえがおりました」
「恐縮ですが」→「恐れ入りますが」「心苦しいのですが」
「残念ですが」→「心残りではありますが」
「予想に反し」→「思いのほか」
「仄聞するところ」→「小耳にはさんだのですが」
「課題が山積している」→「やらなければならないことが山積み」
「私には不可能です」→「私には荷が重すぎます」
「ご自愛ください」→「御身おいたわりください」
「感動しました」→「胸にしみました」
「妥協」→「折り合い」
「配慮」→「心くばり」
「援助・ご協力」→「お力添え」
「仲介」→「とりなし」
「余裕があるときに」→「お手すきのときに」
「些少ですが」→「ほんのしるしですが」「心ばかりですが」
「結構です」→「お構いなく」
「魅力的」→「奥ゆかしい」
「鷹揚」→「おおらか」
「清浄」→「きよらか」
「柔軟」→「たおやか」
「心構え」→「心映え」
「包容力」→「懐が深い」
「共感」→「心を同じくする」
「恋の始まり」→「なれそめ」
「超」→「このうえない」
やまとことばの印象はいかがですか。
ちょっと試してみたくなったでしょう?