【2004 November】
●K君──お借りしていた残り分、振り込みました。
月曜日の、入金になりますね。
ありがとう。感謝しています。
とりあえず…。
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●T子──お振込み、確認しました。
これで完済です。
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●K君──「いまはの時」は、またよろしく。
【近況報告】
季節の変わり目になると、ちゃんと体調を崩す年になりました。
月初めから風邪で2週間医者通いをしていました。
去年も同じ時期に、そのまま入院する破目になったので…。
☆☆
しのぎのための<映画>は雑事にして心配事多しです。
「もう<映画>の現場は無理かもしれないな(体力的にも、関心としても)。
もういいよ」って気はしてます。
「現場と違うかかわり方かな」
それでも、11日監督他をフランスに送り出しました。
☆☆
12日は○○教授と最後の取材をしました。
1・2章は済み。
3・4をここ数日で、6を今月中に、5を来月一週目で、という腹積もりです。
と、人に宣して「気合を入れ」ているのです。
☆☆
そちらはいかがですか。
まさか「ヨン様ツアー」に行ったりはしないでしょうね。
岐阜県の各務原(かがみはら)市は、春川市と姉妹都市で、メタセコイアの並木があって、雪だるまのベンチがあります。
「日本の冬ソナシティー」です。

●T子──<ちょっと長いよ>
カラダは大事だよ。
マジで節煙と運動を勧めます。
私も大病をしてなお禁煙できずにいるが、1日10本程度にとどめる心がけはある。
バレエ&ダンスのレッスンは月に20時間、これをこの4年間ずっと継続してる。
めちゃくちゃ楽しいし、おかげでずいぶん丈夫になりました。
主治医にも、「会うたびに若返るね」なあんて言われてさ。
あなたはウォーキングでもすればいいじゃん。
歩くだけで、ひらめき、企画アイデアがパンパン浮かぶと思う。
☆☆
仕事はね、年内にあと2作書く予定。
これでは今年はパリへ行けないとわかり、すかさず次の手を打ちました。
新年松の内は京都で過ごします。
先日はプロの霊能力者に取材する機会があり、神社参拝の正しい方法も教わったことだし、京都で初詣のハシゴをしてみます。
苔と光と静寂を求めての寺めぐりは、また別の機会に。
神様に、あなたのぶんも頼んできてあげようか。
何を祈願なさりたいのでしょう?
☆☆
ところで、冬ソナに興味なしと言ってたのに、どうして春川のこと知ってるの?
ご家族の誰かがファンなの?
しかし、いくら私でもロケ地めぐりは致しません。
そういうのは趣味じゃないし、団体行動も苦手。
それでも、ソウルにはステイしてみたい。
彼がどんな街に暮らしているのか、見たい、知りたい。
ひとりで焼肉というのはつらいから、美形でタフな女に同行を頼んである。
☆☆
さらに告白は続く。
ヨンジュンに憧れるあまり、あの髪型に似せてヘアカットしちゃいました。
メガネをかけて歩いていると、時折ふと自分がヨンジュンに見えたりもする。
そのうえ、「全作品DVDを買う」とゲンパ君に言ったから、あまりの金額に彼はのけぞった。
で、結局、仕入れ値でスルーしてもらえることになりました。
ペ・ヨンジュン映画初主演の『スキャンダル』では、卒倒もののベッドシーンにあえなく撃沈!
恥ずかしながら私、冬ソナのときは好きになりすぎて、セクシー気分には遠かった。
でも今回の映画は、見るなり濡れる。
実際の彼も相当お上手とみた。
それに、あの顔、あの身体じゃん。
あんな男と遭遇したひには、少女もオバサマもあっけなくイクでしょ。
今、巷で大騒ぎになってる写真集も実際すごいのよ。
苛酷な戦いから戻った男のような、傷だらけの背中がいい。
ハードなアブノーマルセックスも連想させる。
ひと目でハートを射抜かれる。
映画といい、写真集といい、驚きの連続だ!
それに、彼は近年とみに、作品にあわせてまるで別人になってしまうのよ。
スターというより、本当にすごい俳優かも!
と言うと、私もバカにされるかしら。
つけ加えておくと、80年代の韓国ニューシネマ『ディープ・ブルー・ナイト』もマイフェイバリットです。
日本の映画もこうあってほしいと思ってた。
最近の傾向はよくわかりませんが。
冬ソナに話を戻すと、DVDの3枚目と7枚目が特に好き。
ヨンジュンの美は絶好調で、あのカッコよさは新鮮だった。
一瞬の感動がすべてを変えてしまったのね。
本気で画面を見るようになり、ドラマの世界に入りこんだ。
たまらなくさせる表情、やさしさ、強さ、誠実さ、頭のよさ、頼りがい、すべてがAランク。
彼はそういう男性像を体現してる。
NHKの吹替えもいいけど、ヨンジュン本人の声はもっと好きになった。
低く、太く、濃厚で、かすかに甘い。
深い森の中でベルベットに包まれているような感触。
言い出したらキリがないけど、この熱もいつか醒めるのかと思うとイヤ。
このままずっと夢中になっていたい。
愛されるより、愛するほうが快感は大きいから。
女性が男性に望んでいるのは、もっと好きにさせて、夢中にさせて!ということなのよ。
ロマンチックなシーンはそのためにある。
逆に、号泣もののシーンが続くと、つらすぎて見るのを避けたくなる。
だって、女は愛しつくして幸せになれる。(たぶん)
そして、男は愛されつくして幸せになる。(らしい)
それにしても、何故あれほど泣けたのか。
日本中の女性、殊に中高年層が強く反応した理由は何か、と思うでしょ。
(それとも、ばかばかしい?)
第一の理由はやはり、思春期の恋を思い出すからです。
年のせいで涙腺がゆるい、というのもアリだけど。
さらには、年齢を重ねると、涙だけじゃなく思いやりもあふれてくるのよ。
相手の幸せを願う気持ちこそ純愛だと気づいて久しい。
相手に与えれば与えるほど自分が豊かになっていく、というのもわかってる。
奪うよりも与えることを学んでしまったのね、と。
冬ソナ悲恋を見てドッと涙を流す最大の理由はコレ。
そういう発見があるから、現実の世界もリンクしちゃう。
会社をたたんで焼き鳥屋に転身したBFが、わずか1年で店を売り払い、デザインの現場に復帰する運びとなった。
私が逆境にあったとき、そうとは知らぬのに、せっせと仕事を運んでくれた男です。
今は私が頼りにされてるから、しばらく応援しようと思う。
私自身はもう別の業界に移っているので、我が弟と組ませて一石二鳥を狙う。
☆☆
あなたも、これからは出版業界で泳ぎまくってみるといい。
映画とかけもちは大変でしょ。
仕事脳やマインドを強引にモード変換してばかりいると、けっこうストレスがたまるのよ。
その頭の疲れがカラダを病気にしちゃうの。
お知り合いの脚本家が亡くなったのだって、単行本、雑誌、テレビ、映画と、別次元の仕事をいくつも抱えすぎたせいじゃないかしら。
だからさ、カラダも頭もちゃんと自己管理して、できるだけ効率よく、極限まで長持ちさせるのよ!

●K君──なにが長いのかと思ったら…。いやはや。
『スキャンダル』『デイープブルーナイト』は昔観ている。
コリアンポルノとして。
今また名画座系でリバイバルしているけれど。
☆☆
ちょっと、書き始めた。
ノルと本人の言葉で聞こえてくる。
お元気そうでなにより。
これから撮影所まで、ちょっと散歩、気分転換に<映画>の仕事を2時間ほど。
のち、5時になったら一杯飲んで帰るのだ。
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●T子──<短い>
『スキャンダル』ってペ・ヨンジュンの最新作よ。
それをもう観たの?
あれが女性向けポルノの要素を含んでいるのはわかるけど、『ディープブルーナイト』がコリアンポルノというのは、どうにも納得できません。
話にならない。
☆☆
ところで、焼き鳥屋やってた彼の仕事について喋ったけど、あなたの仕事のことは内密にしてあるから安心して。
横須賀の知り合い、誰ひとりとして、私があなたと仕事でやりとりしているなんて知らない。
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●K君──最新作?
『壇ノ浦夜枕合戦記』の翻案でしょう。
近所の下高井戸でモーニングで先週やってたよ。
『DBN』も日活ロマンが青春映画だって言ったら、わかるでしょ。
ところで、今日はこれから三浦に行く。
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●T子──<観たのならいい>
たしかに、原作は十八世紀末のフランス小説で、何度も映画化されている。
でも、最新作なの。
彼は寡作というか、年に1本くらいしか出演しないから。
☆☆
日活ロマンが青春映画だとしても、ディープブルーはポルノじゃありません。
あなたは言葉が足りない。
そこが頭にくる。
返事はいらない。