私は身長162センチで、体重はここ40年ほど、52キロから62キロの間を彷徨っています。
自分では中肉中背と思っていますが、62キロまで増えたときはさすがに、「太め」と言われていました。
つい1年ほど前も、60キロはありました。
滅多に体重を量らず、量ってもいちいち気にしませんが、お正月にスポーツジムの体重計にのってみたら、60キロをオーバーしていたのです。
「夏になる前に近所のサウナで量ったときは、たしか55キロだったと思うけどなあ」とぼやいても、この半年で5キロ増えたという事実が明らかになっただけ。
あの頃は色気よりも食い気で、本当によく食べていました。
ホテルに宿泊したときなどは、朝からビュッフェメニューの和洋中をすべて制覇し、デザートのケーキやフルーツ、ジュースとコーヒーも残さずにいただきました。
昼は昼で、またしっかりと食べ、夜ももちろんお腹いっぱいになるまで食べます。
そうしないと眠くならないのです。
家でも1日3食、自分で調理したものを、遠慮なくいただいていました。
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私は生活クラブ生協の会員で、週に1度、食材を宅配してもらっています。
肉・魚・野菜・果物といった生鮮食料品のほか、米、乾物、トイレットペーパーやティッシュペーパー、シャンプー&リンスまで、たいがいのものは生協に注文して届けてもらうのです。
1週間分の食材が届くと、さっそく調理の下ごしらえに取りかかります。
肉や魚は冷蔵庫に入れておき、煮たり焼いたり炒めたりする直前に取り出せばよいのですが、野菜は洗って皮を剥き、調理する予定のメニューにあわせて刻み、保存容器に入れて冷蔵庫に戻します。
鮮度が少し落ちてしまっても、こうして準備をしておくと、いつでもササッと手早く調理ができてよいのです。
野菜の下処理をすると、多量の生ゴミが出ます。
それを翌日のゴミの日にまとめて出せる点も気に入っています。
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おっと、よけいな話が長くなってしまいました。
今回お伝えしたいのは、お正月に体重60キロだった私がなぜ、3ヶ月後には50キロまで減量し、パンパンに膨らんだ腹部がほぼ平らになり、きつくて穿けなかったスカートやズボンが穿けるようになったのか、というお話です。
恋におちて3ヶ月で太鼓腹が平らになり、スカートはゆるゆる。
体重減よりも大事なのはコレですよね。
およそ1年前、彼と初デートに出かけた頃の私は、体重が約60キロあったのですね。
そんなに重くなっているとは気がつきませんでした。
さっきも言ったように、体重計にのる機会など滅多にないからです。
それに私、体重が少々増えても気にしないほうです。
体重よりも筋肉量や体脂肪率のほうが気になります。
それも滅多に計測しないので、自分の身体がどう変化しているのか、きちんと把握しておりませんが、「筋肉は脂肪よりも重い。だから運動をして脂肪を燃やすいっぽう筋肉をつければ、体重は増えて当たり前。それはいいことなのだ」と思っています。
ただ、1年前の私は運動不足のうえに食べ過ぎで、お腹まわりがやけに太くなってしまい、手でつまむと、ぶよぶよした脂肪の塊が少なくとも1キロはありそうでした。
スカートのジッパーは上がらないし、何を着てもお腹がポコンと出ているので格好悪い。
しかも、おっぱいのすぐ下から腹部のせり出しが始まり、そこから脚の付け根にかけての腹部全体がふくらんでいるので、息を止めてお腹をひっこめたくらいでは誤魔化しようのない、堂々たる太鼓腹です。
これどうしたもんでしょ、と気に病んでいたのです。
家にひとりでいるときはお酒を飲まないので、飲酒によるカロリーオーバーが原因ではないでしょう。
原因は明らかに、運動不足と食べ過ぎです。
しかし、運動と食餌制限を同時進行するのは、相当しんどいと思います。
動けばお腹が空いて食べたくなっちゃうし、食べなきゃエネルギーが足りない気がして、運動するのはためらわれる。
どっちか片方なら、それも少しの間なら、頑張れないことはないと思うのですが。
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そう思っていたところへ、彼と飲みに行くことになったのです。
私はもともと、アルコールが入るとあまり食べられなくなります。
ですから、ワインを飲みながらフランス料理のフルコースをいただくというのは、あまり得意ではありません。
バターたっぷりのフレンチではなく、オリーブオイルで軽く仕上げたイタリアンだったとしても、ワインを1杯飲むともう、「今は食べるよりも飲むほうがいい」「また別の機会に、お酒抜きでおいしいイタリア料理を思い切り食べたい」となってしまいます。
中華料理の場合も同じで、サンマーメンと紹興酒をグラスに1杯という程度ならよいのですが、卓上に料理を何品も並べてみんなで食べて飲むとなると、私は飲むか食べるかどちらかにしないと、なんとなく気分も体調も悪くなってしまいがちです。
そんなわけで、彼と近所の小料理屋へ初めて飲みに行ったときも、私は鯵の刺身を2切れか3切れに、あとは山芋の千切りを2口か3口、いただくだけでした。
「もっと食べてよ」と彼に促されました。
「飲むとあまり食べないのよ」と言うと、「そうか。僕と同んなじだ」と理解を示してくれました。
その後はうるさく言われることもなく、私は好きなように飲んでタバコを喫い、気が向いたらまた少しつまむ、というようにしていました。
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読者の皆様は、「飲むのも食べるのも、両方ガンガンいっちゃうよ」でいらっしゃいますか?
それがノーマル、健康の証しですよね。
でも、好きなひとと差し向かいで飲むと、胸がいっぱいで、いつものように食べられないということもあるんじゃないかしら。
女性は特にそうなりやすいような気がしますが……え? 女性はどんなときも男性よりも食欲旺盛? そのくせダイエットだエクササイズだと騒いでいる?
そうかもしれません。
うーん、でしたら、男性も女性も、こういうのはどう?
「好きな人が目の前にいるとドキドキしちゃう。それに、食べるところを見られるのは、なんとなく恥ずかしい」
少しでもそう感じたら、それは楽にダイエットをして成果を上げる絶好のチャンスですから、飛びついてみるのです。
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食べるところを見られるのは、なんとなく恥ずかしい。
ならば、食べることよりも飲むことを優先してみましょう。
空きっ腹に酒が入るので酔いがまわります。
翌日は少々体調をくずして食欲減退でしょう。
で、さほど食べたくないので食べずに過ごすことになります。
食べたくなくても林檎をかじる程度のことはしてくださいね。
そして水分はしっかりと摂取してくださいね。
これだけのことでも、お腹は少しへこみます。
食べずにいると痩せる、それが自然の摂理なんですね。
決して身体によいことではないとわかっていますが、ごくたまになら、そんな荒療治もいいんじゃない? と私は思っています。
いつもひとりでいたときは、あんなに食べていたのに。
今はその半分でお腹いっぱい。
はからずも、初デートがダイエットのきっかけとなり、私のお腹は徐々にすっきりしていきました。
昨日は林檎をひとつかじっただけ、だから今日は朝からお腹がすいて、つい食べ過ぎた……ということにならなかったのです。
その日も、その翌日も、朝はコーヒーとバナナだけ。
昼は蕎麦を茹でて薬味の葱と生姜をたっぷり添えて。
夜はお肉を焼いて食べましたが、いつも200グラムをペロリといくところが本日は100グラムで十分満足、人参じゃがいも隠元といった温野菜もあるのでお腹いっぱい、でした。
考えてみると、お米もパンもパスタも口にしませんでした。
食べたいという気にならなかったのです。
糖質制限、できちゃいました。
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いつもの半分の量で満腹になったのは、胃が縮んでしまったからでしょうか。
健康上それはよくないことのように思いますが、私の場合は、それまでが食べ過ぎで、必要以上に胃が大きくなっていたようにも感じます。
胃が大きくなってしまったために、なおさら腹部がふくらんでいたのかもしれません。
しかし胃が小さくなれば、外見上も胃のふくらみがなくなったぶん、お腹がすっきりしたように見えるし、少量の食事で満腹感を得られる、ということでしょうか。
そのあたりのことはお医者さんにでも聞いてみないと、たしかなことは言えません。
ただ、これはまず間違いないと確信をもって言えるのは、「食べれば太る。食べなければ痩せる」ということです。
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そんなの当然じゃん、どうすれば食べずにいられるかが問題なのよ、ですよね。
私がオススメしたいのは、(先ほどの繰り返しになりますが)
「好きな人が目の前にいるだけで胸がいっぱい。見られていると思うとあまり箸が進まない」
という状態に自分を持っていくことです。
この方法で私は、過去に何度も、お腹ペタンコにしたことがあります。
好きな男と飲んだ日を境に、食事の量は一気に半減。
それが1週間から2週間続くと、腹部の脂肪がみるみるとれていき、3ヶ月もすると、ついにはペタンコになるのです。
さほど太っているというわけではないけれど腹部に脂肪がついてたるんでいる、そこだけ目立つ、という私のような体型の人は、まずお腹から痩せていくのではないかと思います。
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私は顔まで痩せてやつれてしまうのはいやなので、食べ過ぎにならない程度に、お米やパンやパスタも食べるようにしました。
肉・魚・野菜・果物も、栄養のバランスを考えて調理し、毎日きちんといただくように心がけました。
そのようにして3ヶ月が過ぎた頃には、とりたてて意識しなくても、つい食べ過ぎてしまうなんていうことはなくなり、自分にとって適度な食事の質と量を叶えることが習慣になっていたのです。
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初デートから3ヶ月後、3度目のデートで彼が私の部屋にやってきたときは、私はもう体重60キロ越えの太鼓腹ではなく、体重50キロ(近所のサウナで量ってみました)で、脱いでも恥ずかしくない身体になっていました。
そりゃあ、バストが小さいとか二の腕がたるんでシワシワになっているとか、お恥ずかしい箇所はいくつもあります。
それでも何はともあれ、お腹まわりさえスッキリしていれば、コソコソ隠す必要などないのです。
「今○○歳の私はこういう身体よ」と堂々と披露して、見てもらえばいいと思います。
それはお互いさまなのです。
○○歳の彼のほうだって、お腹こそ出ていないけれど、首や腕や臀部に衰えが見られ、「ああ、やっぱり歳なんだなあ」と感じさせます。
でもカッコいい。
カッコいいおじさん(もしくは爺さん)という印象に変わりはないのです。
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最後にひとつ付け加えると、私は親兄弟はもとより友人たちからも「そのお腹なんとかしろよ。ほんとによ」と言われていたので、スッキリ片づいてよかった、これでみんなも安心してくれるだろう、と心から嬉しく思っています。
母の前で服をめくって見せたら、「あ、ほんとだ。出っ腹じゃなくなった」と驚いていました。
そして母は、娘が器量を上げたことを喜んでくれているようです。
【今回のまとめ】
●「好きな人の前では、なんとなく恥ずかしくて食べられない」と少しでも感じたら、それは楽にダイエットをして成果を上げる絶好のチャンス!
●「お腹いっぱい」ではなく「胸がいっぱい」になっている自分を強く意識すると、自然と小食になる。
●週1デートを週1断食のチャンスととらえ、これを続けていれば苦もなく痩せられる。
●デートをやめないかぎり、リバウンドなし。