漢字の誤読・言い間違い

漢字の読み方、みんなで間違えれば正解になる?

投稿日:2017年4月14日 更新日:

Sponsored Links

漢字の読み方は、時代によって変化します。

いろいろ調べていくと、

今の読み方と昔の読み方ではこんなにも違うのか!!

と驚くばかりです。

たとえば、「睡眠」という漢字を昔は「すいめん」と読んでいたなんて、びっくりしてしまいますね〜。


「蛇足」を「じゃそく」と読むのが正しい時代があったというのも、なんだか信じられないような思いです。

だって、「睡眠」の「眠」の字は、どう考えたって「めん」ではなく「みん」でしょう。

「蛇」を音読みすると「じゃ」になることは知っていたけれど、「蛇足」は「だそく」と、学校で教わりましたものね。

「睡眠」、昔の正しい読み方は「すいめん」

「蛇足」、昔の正しい読み方は「じゃそく」

「すいめん」が「すいみん」になり、「じゃそく」が「だそく」になっていく過程には、世の中の多くの人が「読み間違い」をしたということでしょう。

みんなで間違えれば、いつしか正解になっていくこともあるのです。

言葉の世界は奥深いものだと、つくづく感じます。

●誤用であっても慣用として定着したもの

撹拌 こうはん → かくはん

堪能 かんのう → たんのう

端緒 たんしょ → たんちょ

蛇足 じゃそく → だそく

設立 せつりゅう → せつりつ

睡眠 すいめん → すいみん

出納 しゅつのう → すいとう

情緒 じょうしょ → じょうちょ

宿命 しゅくみょう → しゅくめい

消耗 しょうこう → しょうもう

漏洩 ろうせつ → ろうえい

稟議 ひんぎ → りんぎ

捏造 てつぞう → ねつぞう

貪欲 たんよく → どんよく

呂律 りょりつ → ろれつ

↑これらの語は、現代ではもう完全に、新しい読み方にスイッチが切り替わっていますね。

●読み方変化の途中にあるもの

御用達 ごようたし  →  ごようたつ

固執 こしゅう → こしつ

早急 さっきゅう → そうきゅう

重複 ちょうふく → じゅうふく

荒らげる あららげる → あらげる

相殺 そうさい → そうさつ

追従 ついしょう → ついじゅう

茶道 ちゃどう → さどう

悪名 あくみょう → あくめい

残滓 ざんし → ざんさい

貼付 ちょうふ → てんぷ

口腔 こうこう → こうくう

直截 ちょくさい → ちょくせつ

逐電 ちくてん → ちくでん

白夜 はくや → びゃくや

世論 よろん → せろん

出生率 しゅっしょうりつ → しゅっせいりつ

女人禁制 にょにんきんぜい → にょにんきんせい

手を拱く こまぬく → こまねく

丁字路 ていじろ → T(ティー)じろ

味気ない あじきない → あじけない

難しい むつかしい → むずかしい


「重複」の正しい読み方は「ちょうふく」であると私は信じているのですが、「じゅうふく」と読んでも間違いではないとされつつあるのですね。

社会が変化するスピードが速まっているので、漢字の読み方も猛スピードで変化しているようです。

●マスコミ各社が頼りとしている「用字用語の手引き」


通信社や新聞社では、各社それぞれに「用字用語の手引き」を作成しているそうです。

常用漢字でない漢字をどこまで使用するか

仮名遣い・送り仮名・カタカナ・数詞などをどう表記するか

といったこ事柄についての基準を設け、その基準にしたがって記事が書かれ、原稿整理や校正といった作業がなされていくわけですね。

ただし、社外執筆者の署名原稿や固有名詞については、基準の適用外とすることが多いのだそうです。

出版社では、「用字用語の手引き」に類するものを作成している例は少ないようです。

例外として、年間の刊行点数の多い出版社では、内部資料として、「書籍校正の手引き」というような印刷物を作成し、編集者や校正者が判断に迷うような点について、社としての方針を具体的に示しているとのこと。

しかしほとんどの出版社は、漢字表記や読み方の統一を図るうえで拠り所となるルールブックのようなものは持っていません。

Sponsored Links

私も出版社の依頼を受けて原稿を執筆することを仕事とするライターの一人ですが、

「漢字表記や読み方の統一を図るために、このルールブックを参照してください」

などと言われたことはありません。

よって、個々の編集者によって判断基準が異なり、また、出版物によっても判断基準は異なります。

たいていは、

評価の定まった読み方や表記に準拠する

一般の人にわかりやすい表記をする

書き手の気持ちに沿った表記をする

ということが基準といえば基準となります。

●まとめ


書籍や雑誌の場合と同じように、辞書も、版元が異なれば、掲載されている内容に違いが生じるのは当然のことです。

となると、私たちライターは、複数の辞書を比較検討し、自分なりの答えを導き出すしかありません。

たとえば、「出生率」は「しゅっしょうりつ」と読み、「しゅっせいりつ」と読むのは間違い、と私はブログに書きましたが、「しゅっせいりつ」でもよいとされつつあることを、今ようやく知りました。

現在、ほとんどの辞書が「しゅっしょうりつ」という読み方を記載していますが、いずれは「しゅっせいりつ」とする辞書も出てくるでしょう。

そうなっても慌てないように、言葉の変化をつねに注意深くウォッチしていこうと思っています。

関連記事→聞き違いをするから、言い間違いをしてしまう

Sponsored Links

-漢字の誤読・言い間違い

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

読めないから書けない、難しくて簡単な漢字

Sponsored Links 私、たいていの漢字は読むことができても、書くとなると途端にあやしくなることが多いので困っています。 ↑ワープロやパソコンを使うようになってから、この傾向に拍車がかかった …

漢字の読み間違い、恥ずかしいよ〜でも笑えます

Sponsored Links 人前で漢字を誤読すると笑われる、恥をかく。 というのは本当のことです。 私が見聞きした実例を挙げてみます。 笑われた当人はさぞ恥ずかしかったでしょうが、そんなの知ったこ …

聞き違いをするから、言い間違いをしてしまう

Sponsored Links 私はそそっかしいので、しょっちゅう聞き違いをしています。 言い間違いをすることもしょっちゅうです。 ↑「決死の覚悟で」というべきところを、「必死の覚悟で臨みます」などと …

アブない隠語も、正しく覚えれば失敗しない

Sponsored Links 「やばい」という言葉がどこから来たのか、「語源由来辞典」で調べてみました。 ↓ 元は盗人などが使っていた隠語で、「具合の悪いさま」「不都合」を意味する形容動詞「やば」を …

寺社参りの御利益をさらにアップしてくれそうな言葉

Sponsored Links 漢字の読み間違いをすると、人に笑われます。 ひょっとすると、神様も笑っているかもしれません。 神社仏閣や教会に近づくときは、できるだけ正しい言葉遣いをするように心がけま …

言葉をたくさん知っていると、話すのも書くのも自由自在。頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。仕事や人間関係にきっと良い影響があるでしょう!!

当サイト「言葉力アップグレード」は言葉の世界を豊かにし、話し方・書き方をレベルアップする技術を紹介しています。どうぞご活用ください。

follow us in feedly