ビジネスマナー

パソコンもたまに漢字の読み間違いをする

投稿日:2017年4月13日 更新日:

我々人間だけでなく、パソコンも、時として漢字の読み間違いをします。

正確にいうと、読み間違えというよりも、変換ミスですね。

賢いはずのコンピュータですらそうなのですから、人がちょっと読み間違えをしたくらいで笑ったり馬鹿にしたりするのは気の毒です。

寛大な心で許してあげましょう。

笑って許す。

パソコンのトロさを反面教師にして、自分は同じ間違いをおかさない。

という心がけが大事だと思います。

●思惑(おもわく)

「おもわく」と読むのが正解。

「しわく」と読むのは間違いだとされていますが、パソコンに「しわく」と入力すると「思惑」と変換されます。

↑パソコンさん、誤読を助長するようなことしちゃだめよ。

●依存心(いそんしん)

「おまえは依存心が強いなあ。そんなことじゃ、大人になって一人でちゃんとやっていけないぞ」

と父はよく私に諭していました。

たしか、「いぞんしん」と言っていたように思います。

↑父上、お言葉を返すようですが、正しくは「いそんしん」と言うそうです。

●代替(だいたい)

環境問題に関心のある人は、「代替エネルギー」という言葉に馴染みが深いでしょう。

「新エネルギー」なんていう言い方もするようですね、日本に限ってのことですが。

現在、政令により指定されている新エネルギーは、バイオマス、太陽熱利用、雪氷熱利用、地熱発電、風力発電、太陽光発電などで、これらはすべて再生可能エネルギーなんですね。

こういう話題に、私も関心があります。

代替エネルギーのことを英語で「alternatine energy」ということも知っていますよ。
「オルタナティブ・エナジー」と言うんですよね。

代替を「だいたい」と読むということも、ちゃんとわかっています。
「だいかえ」などと誤読しません。

●手繰る(たぐる)


「手探り」と「手繰る」はよく似た語感ですが、その意味するところは決定的に異なります。

「手探り」(てさぐり)とは、見えないところにあるものを手先の感触で探り求めること。

「暗闇で電気のスイッチを手探りする」というように、目当てのものがどこにあるか、よくわからない状態のときに遣います。

「手繰る」というのは、両手を代わる代わる引いて、ものを手許へ引き寄せることで、これはもう、目当てのものをしっかりとつかまえている状態。

「手繰る」を「てぐる」と読むのは間違いです。

正しくは「たぐる」と読みます。

●手綱(たづな)

「たづな」と読みます。

「てづな」は間違い。

「結婚したら、亭主の手綱をゆるめちゃだめよ」

なんていうふうに遣います。

●自縄自縛(じじょうじばく)

自分の言動に縛られ、自由に振る舞うことができずに苦しむことを自縄自縛と言います。

これを「じなわじしばり」と読んだ人がいましたが、正しくは「じじょうじばく」と読むんですよ。

●体裁(ていさい)


弟が朝帰りをして、服だけ着替えて会社に向かいました。

「昨日と同じもの着ていくのは体裁(たいさい)が悪いから」

と言っていたようです。

「ていさい」と言うならわかるのです。

「たいさい」なんて言われると、こっちは何の話か理解するまでに時間がかかります。

●悪寒(おかん)

うちのおかんは、風邪をひいて寒気がするとき、

「おかんがする」

と言います。

↑その言い方、正しいと思います。

●解熱(げねつ)

母の熱が39度に上がり、薬局へ薬を買いにやらされました。

子供の時分だったら、「ほい、買って来た、かいねつの薬」なんて言っていたかもしれません。

今はもうすっかり大人なので、「げねつ」と言えばいいのだと承知しています。

●病膏肓に入る

「やまいこうこうにいる」と読み、病状が悪化して快復の見込みがつかなくことを意味します。

しかし、「病こうこう」ではなく「病こうもう」と読む人が多いため、『広辞苑』や『大辞林』はこの読み方を慣用として認めています。

『明鏡国語辞典』では、「病こうもう」という読みを俗用として認めています。

●巣窟(そうくつ)

「悪の巣窟」を「あくのすくつ」なんて言われると、テーマパークか何かと勘違いしてしまいそうです。

巣窟は「そうくつ」と、きちんと読んでもらわないとイメージが狂っちゃいますよ。

●眉を顰める(まゆをひそめる)

眉を「ひそめる」と読むのが正解で、「しかめる」は誤読とされています。

しかし、パソコンでは「ひそめる」も「しかめる」も同じく「顰める」と変換されます。

↑どうなっておるのだ?

と考えているうちに、わかったことがあります。

「ひそめる」のは「眉」。

「しかめる」のは「顔」。

なんですね。

●逆恨み(さかうらみ)

「さかうらみ」と読みますね。

「逆ギレ」なんていう言葉もあるため、「ぎゃくうらみ」と読む人もいるのですが、それは間違い。

●真逆(まさか)

真逆は「まさか」と読むのだそうです。

まさか〜と思うでしょ。

でもそうなんです。

まったく逆であること、正反対という意味で「まぎゃく」という読み方も一般化して、「朝日新聞」や「日本経済新聞」といった一流紙でも遣われるようになりました。

本来の読みは「まさか」ですが、「まぎゃく」と読んでもいいということですね。

このように、漢字の読み方は時代によって変化し、誤用のほうが定着した例は多いそうです。

本来の読みは「まさか」ですが、「まぎゃく」と読んでもいいということですね。

このように、漢字の読み方は時代によって変化し、誤用のほうが定着した例は多いそうです。

●まとめの一言


最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

読者の皆様に少しでも笑っていただけたなら、私も頑張って書いた甲斐があります。

そして、少しでも皆様の言葉力アップに役立つことがあるならば、とても嬉しうございます。

引き続き、このブログをお楽しみいただきたいと願っております。

関連記事→社交マナー/高級店での会食やパーティの場で恥をかかないように

-ビジネスマナー

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

マナーのよさと教養を感じさせる、素敵な接客ワード

敬語とは、相手を大切に思う心を表すものです。 が、ただそれだけではないのです。 敬語は、相手と自分との間に距離を置くためにも遣われます。 距離が近づきすぎると、相手はテリトリーを侵されたように感じ、不 …

新年度・人事異動期のビジネスマナー、要注意の漢字(その2)

どんなに仕事のできる上司や先輩であっても、漢字の読み間違いをすることはザラにあります。 上司や先輩から仕事の手腕は学んでも、読み間違いまで受け継ぐことのないようにしましょう。 ●間違って覚えてしまった …

社交マナー/高級レストランやパーティの席で恥をかかないように

ボキャブラリーを増やす方法として、最も簡単で手っ取り早いのは何か、あなたは知っていますか。 私が思うに、それは── 多くの人に会って会話をすることです。 本をたくさん読むことによってもボキャブラリーを …

思考錯誤?責任転換? 熟語や慣用句の書き違いに注意

明快でわかりやすい文章を書くようにしていると、周囲の人があなたの意見に耳を傾け、良い反応を示してくれるようになります。 文章力をつけることにより、仕事も人間関係もうまくいきだす可能性は高いのです。 そ …

ビジネス&接客マナー、頼りになる店員・ならない店員の見分け方

きちんと敬語が遣えるかどうかは、その人物の力量を量るうえで一つの目安となります。 それはもう誰が何と言おうと、揺るがすことのできない事実であると思います。 私がなぜそこまで強く確信するに至ったかといえ …

言葉をたくさん知っていると、話すのも書くのも自由自在。頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。仕事や人間関係にきっと良い影響があるでしょう!!

当サイト「言葉力アップグレード」は言葉の世界を豊かにし、話し方・書き方をレベルアップする技術を紹介しています。どうぞご活用ください。

follow us in feedly