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ビジネスマナー/「ご弊社」「ごアクセス」って頭が「?」になる妙な言い方

投稿日:2017年3月25日 更新日:

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ある言葉を聞いた瞬間、思わずムッとしたけれど、つい笑っちゃった。
──そんな経験をしたことはありませんか。

私はあります、それも何度となく。

変な言葉や変な言い回しに出会うたびに、「こいつ何言ってんの?」とムッとし、そのあと、なぜか笑いがこみあげてくるのです。

笑えるほど可笑しいなら、聞き逃してしまうのは惜しいという気もします。

そこで私は密かに収集しているのです、変な言葉の数々を。

私が集めた変な言葉のコレクションをご披露しましょう。

●ご弊社

「はじめまして、○○保険の○○と申します。このたび、ご弊社の皆様にぴったりと思われる保険プランをご提案させていただきたく」

──というような電話がかかってきました。

私は絶句いたしましたよ。

だって、ご弊社って、あなた……。

相手の会社のことは「御社」または「貴社」というのですよ。

自分の会社は、へりくだって「弊社」というんですよ。

弊社に「ご」をつけても、尊敬語にはならないのです。

そんなことも知らずに、よくセールスなんかやっていられるな、と妙に感心してしまいました。

●ごアクセス


インターネットの動画配信サービスを利用中に、

「ごアクセスありがとうございます」

という音声が流れてきました。

この調子でいくと、近い将来、

「ごスキャンなさいますか」「ごインスールをご希望ですか」

なんて言われるようになるのかもしれませんね?

●お依頼

「お仕事のお依頼、ありがとうございます」

と、取引先の人に言われたことがあります。

「ご依頼」というならわかるのですが、「お依頼」というのは初めて聞きました。

ちなみに、パソコンに「ごいらい」と入力すると「ご依頼」と変換されます。

続いて、ものはためしにと思って、「おいらい」と入力してみたのです。

さすがに一発で「お依頼」と変換されることはなかったので安心しました。

しかしですね、「お依頼」などという言葉を一度でもPC上で使ってしまうと、驚いたことに、二度目からはストレートに「お依頼」と変換されるようになります。

だけどそれ↑、間違ってるでしょ!?
しっかりしてよ、ATOK!

「依頼」
「記入」
「予約」
「注文」
「予算」
「安心」
「家族」
といった漢語には「ご」をつけるというのが決まりです。
「人柄」
「一人」
「体」
「許し」
「詳しい」
といった和語には「お」をつけるというのが決まりです。

決まりとかルールとかいうほど厳格なものではなく、あくまでも目安という程度のことですがね。

漢語に付けるなら「ご」

和語に付けるなら「お」

というのは目安に過ぎません。

なぜかというと、例外もあるからです。

「礼状」「加減」「時間」「食事」という言葉は漢語ですが、「ご礼状」「ご加減」「ご時間」「ご食事」とは言わないでしょう。

言うなら(または書くなら)

「お礼状」「お加減」「お時間」「お食事」

です。
漢語に「お」をつけることもあるのです。

「ご返事」とも言えば「お返事」とも言うというように、「お」と「ご」の両方が遣われるケースもあります。

どちらが正しいと断定することはできないので、漢語には「ご」、和語には「お」という目安を意識しながら、慣用表現に配慮して使い分けるしかないのです。

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●ご存じありません


ある婦人服ブティックに、学校を出たばかりの新人という感じの若い女性店員がいました。

それで私は、その店員さんにこう訊いてみたのです。

「冬物はもう終わっちゃったのかしら? 先週はたしか、赤いオーバーコートがあったはずなんだけど、知らない?」

すると、彼女はこう答えました。

「はい、ご存じありません」。

──ふざけているのかと思いましたよ。

でもそうではなかったのです。
彼女、とても真剣な顔で応じていたのです。

「若い子はこれだから」とばかにされたくなかったら、丁寧語・尊敬語・謙譲語をちゃんと遣い分けられるようになろうよ、ね?

あなたは店員さんなのだから、お客様が知っているかどうかを伺うときは、

「ご存じですか」

「ご存じではありませんか」

と言うべきなのよ。

自分が知っているか知らないかを答える場合は、

「存じております」

「存じ上げません」

と言うのだよ。

「そんなの古くさい。死語だよ、死語」などと、軽く見てはいけません。

今の日本は少子高齢社会で、じいさんばあさん、おじさんおばさんがうじゃうじゃいて、どこで聞いているかわかりません。
うっかり変な言葉を遣うと、「最近の子は、ほんとにばかだね」と笑われます。

笑われて恥をかくだけでは済まずに、場合によっては仕事に支障を来し、上司に叱られることもあるでしょう。

●まとめ


街を歩けば、変な言葉に遭遇するチャンスがいくらでもあります。

あなたもポケットにメモ帳をしのばせて、変な言葉を拾い集めてみませんか。

思わず笑ってしまうような言葉に出会ったら、ぜひその場で書き留めてください。

そして、「こんな変なのを拾ったよ。笑えるよね」と私にも教えてください。

「変な言葉を撲滅しよう」なんて、推奨するつもりは私にはまったくありません。

いくら蔓延しようとも、笑いのめしてやればいいのです。

そして、自分だけは言語感覚を磨き、研ぎ澄ましていきたいと、そう考えているんです。

人との会話、あるいはテレビ、ネットなどで、言葉遣いに違和感を覚えつつも聞き流してしまうことが続くと、言語感覚は鈍るいっぽうです。

ですから、違和感を覚えたときは、しっかりと記憶に刻むようにしましょう。

そのひと手間によって言語感覚が養われ、話す力と書く力が共に向上します。

関連記事→ビジネス&接客マナー、頼りになる店員・ならない店員の見分け方

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