ビジネスマナー

ビジネスマナー/目上の方に喜ばれる言葉、嫌われる言い方

投稿日:2017年3月30日 更新日:

先輩、先生、上司など、日頃お世話になっている方によく思われたい。

というのは、誰しも願うことですね。

であるにもかかわらず、
目上の方がせっかくいいお話を聞かせてくださったのに、たいして喜びもせず、

「だから何?」

といわんばかりの横柄な態度をとる人もいます。

私などとても恐ろしくてそんな真似はできませんが、自覚のないまま、そう思わせてしまうこともあるようなので、気をつけなくては〜!!

●大変参考になりました

人にものを教わったとき、あるいは助言を受けたときは、「ありがとうございます」と言って頭を下げるのが礼儀でしょう。

私も礼儀を守っているつもりです。
「ありがとうございます」と心からお礼を述べ、「大変参考になりました」と、一言付け加えることもよくあります。

でも、そんなとき、相手の方があまり良い顔をしてくれないこともあるのです。
何故でしょう???????

考え抜いて、ようやくわかりました。
「参考」とは、手がかりのことを指す言葉です。
ですから、

「俺があれほど一生懸命に教えてやったのに、おまえは多少はヒントになったという程度か」

と、相手の方は口にこそ出さないまでも、実はご立腹だったりするのです。

そうとも知らず、「参考になりました」「参考にさせてもらいます」なんて言い続けていると、

「おい、何様のつもりだ。なにを思い上がっている」

と顰蹙をかうのは必至です。

ではどうすればいいのでしょう??????
と年長者に訊いてみました。

「教えてよかった」

「これからも面倒をみてやろう」

という気にさせるには、

「大変勉強になりました」

の一言が効くそうです。
「参考」ではなくて「勉強」
ただそれだけの違いですが、相手に与える印象はがらりと変わるとのことです。

●とても感心しました

「いいお話ですねえ。とても感心しました」

と心から言っても、相手の方にしてみれば、

「感心? なにそれ、ずいぶん上から目線だなあ。人をばかにしてるのか?」

ということになってしまうようです。

え~、私、決してそんなつもりではないんですけど。

でも。。。私自身、人にそう言われたらどう感じるだろうと、想像してみました。

う~ん、ばかにされたとは思わないまでも、決していい気持ちはしないかも。

いい話を聞かせてもらって、実際に「すごい」と感心しているのだったら、素直に「感心しました」と言っていいんじゃないかという思いもあるのですが、言い方によっては、その気持ちがうまく相手に伝わらないこともあるのです。

ですから、これからは私、「とても感心しました」と言う代わりに、

「とても感銘を受けました」

と言うことにします。

「感心」ではなくて「感銘」。
これなら上から目線にならないはず。

●いつでもお教えします

「何かご不明の点がおありでしたら、ご遠慮なくおっしゃってください。いつでもお教えいたします」

と言われたとして、あなたはどう感じるでしょう。

私なら、「親切な人だな」と好感を抱くと同時に、「ものの言い方を知らない人だな」と、軽く失望を覚えてしまうでしょう。

「いつでもご説明いたします」

と言ってもらえたら、その人は満点だったのです。
惜しいっ!

●ご指導していただきたく

私は仕事上お世話になっている方々に新年の挨拶をする際に、

「今年もいろいろご指導していただきたく、よろしくお願い申し上げます」

と言っていた時期があります。

今なら絶対にそうは申しません。
「ご指導していただきたく」というのは、「指導してくれ」「指導しろ」と注文をつけているようなものだ、と知ったからです。

「~してください」式の表現はなるべく慎むのがよろしいようです。

↑問題となるのは、「~して」という部分です。

「〜して」という一言を省くことにより、命令口調になるのを避けることができます。

前述の例でいえば、

「今年もいろいろご指導いただきたく、よろしくお願い申し上げます」

とすればよかったのです。

●まとめの一言


目上の方に喜ばれる「ものの言い方」をいくつかご紹介しました。
これらのフレーズを、ぜひ頭に入れておいてください。
ちょっとした言葉ひとつで、目上の方のハートをつかむことができます。

先輩、上司、取引先の方など、上の立場にある方々に好感を持っていただくことは、仕事上とても大切なことですね。
言葉の遣い方次第で、良い結果を生み出すことができます。

関連記事→マナーのよさと教養を感じさせる、素敵な接客ワード

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