コロケーション

二の足を踏む・二の舞を演じる・二の句が継げない、は知っていても、「二の矢が継げない」は知らなかった〜

投稿日:2018年12月6日 更新日:

皆さんは「コロケーション」って何のことかご存じですか?

コロケーションとは「連語」のこと。
語と語を結びつけて作られた、ひと続きの言葉です。

たとえば、

二の足を踏む。「思い切って物事を進めることができないさま」「 どうしたものかとためらう」ことです。

二の舞を演じる。「前の人と同じ失敗を繰り返す」ことの喩えです。

二の句が継げない。「驚いたり、あきれたりして次の言葉が出ない」ことです。

「二の矢が継げない」というコロケーションもあり、意味は「続いて打つべき次の手がない」です。

その場の状況に応じて、コロケーションを適切に使っていけるとよいですね。

コロケーションを使う上でのルールはただ1つ。
「昔から言い習わしてきたとおりに従う」ということだけです。

本来の意味を知らずに、または誤解して、微妙にズレた言い方をすると、「あの人は教養がない。言葉の使い方を知らない」と笑われてしまいそう。

人前で恥をかくことのないようにしたいものです。

それには、耳で覚え、目で覚えるしかありません。

このブログでは、日常よく使われるコロケーションを紹介しています。
あなたがこれまで知らずにいた言い回しがきっと見つかるでしょう。
読めば読むほど、「そうか、こういうときはこう言えばいいのか〜」と新たな発見が増していくと思います。

コロケーションに親しんで言葉の世界を広げ、表現力を高めましょう。

●「ニ」で始まるコロケーション

荷が→重い
荷が勝つ、とも言います

荷が→下りる=責任や負担から解放されること
肩の荷が下りる、というように使いますね

煮え湯を→飲まされる

苦虫を→噛み潰したよう=ひどく不愉快そうな顔つきのこと

憎まれ口を→利く
憎まれ口を叩く、とも言います

逃げを→打つ=責任などを逃れようとして策を講じること
逃げを張る、とも言います

逃げ足が→速い

逃げ場を→失う

錦(にしき)を→飾る=成功を収めて故郷に帰ること
故郷に錦を飾る、とも言います

二世(にせ)を→契(ちぎ)る=生まれ変わって来世までも結ばれようと約束すること

二の足を→踏む

二の句が→継げない

二の舞を→演じる

二の矢が→継げない=続いて打つべき次の手がないこと

にべも→しゃしゃりもない=愛想がなくて冷たい、味もそっけもないこと

にべも→ない=まるで愛想がなくて冷たいこと

二枚舌を→使う=嘘をつくこと、前後で矛盾したことを言うこと

睨みを→利かせる

任期が→切れる

任期を→残す

任期を→全うする

●まとめの一言

日本語には数多くのコロケーションがあります。
言葉の文化が豊かだということですね。

●二世(にせ)を契(ちぎ)る=生まれ変わって来世までも結ばれようと約束すること
●二の矢が継げない=続いて打つべき次の手がないこと

↑私はこの2つを今回初めて知りました。

にべもない」というのは知っていましたが、「にべもしゃしゃりもない」という言い方もあるんですね。

荷が重い」を「荷が勝つ」とも言うこと、
逃げを打つ」を「逃げを張る」とも言うことも初めて知りました。

言葉の世界は奥が深いので、興味は尽きません。

言葉をたくさん知れば知るほど、話すのも書くのも自由自在になっていきます。
頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。
仕事や人間関係に良い影響があるでしょう!!

あなたにとって、「これ覚えておこう!!」と思うコロケーションはいくつありましたか?

関連記事→濡れ手で泡?濡れ手で粟? あわわ、どっちが正しい?

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