読書感想文

読書感想文/活字の世界にin(淫)している私

投稿日:2020年8月24日 更新日:

【書物をめぐる雑感その1】

昔々、黙読という行為が一般に行なわれるようになると、「本などというものがあるから人は自分の内的世界に引きこもるのだ」と危険視されることもあったそうです。

それ、わかる気がします。

読書をして自分の内的世界に引きこもるというのは、つまり活字の世界にin(淫)すること。それって気持ちいいんですよねえ。

たとえそれがリアル世界の深刻な問題を取りあげた本であっても、読者は言葉によって思考や感情を組み立てることに快感を覚えます。

もう夢中です。

でも、新聞や雑誌を読む時はちょっと違うみたい。

ネットも違う。

新聞・雑誌・ネットでは、心は現実から切り離されないのです。

紙の書籍だけが特別なのは何故かしら。

もしかすると、本という形状が「精神の容れ物」というイメージを無意識に喚起し、「こっちの水は甘いぞ〜入っておいで〜」と誘い込む力を放っているのかも。

【書物をめぐる雑感その2】

後れ馳せながら、中田敦彦のYouTube大学を見ました。

けっこう面白いんですね。

中田さんは毎日更新することを鉄則としているそうですが、うわあ大変そう!

それでもテレビやライブの仕事をするよりも楽なのかしら? 儲かるのかしら?

きっとやりがいがあるのでしょうね。

メンタリストDaiGoの動画も見ました。

ニコニコ有料動画へ誘なうためにYouTubeを呼び水として使っているようですが、なかなか充実した内容でしたよ。

DaiGoさんの書籍を何冊か拝読したうえで、彼は活字よりも動画のほうが向いている、と私は思いました。

有料動画、有料メルマガなどで発信する方が増えていますね。

私も菊地成孔さんのニコ動配信「ポップアナリーゼ」を拝見し、これなら1コンテンツに数百円払うのも惜しくないと思いました。

しかし私の知るかぎり、そのレベルに到達しているコンテンツは他に見当たらないの。

30分見て情報これだけ? これで●●●円?という感じです。

その点、書籍は1500円くらいするけれど、情報量多いし(ものによりますが)、深く掘り下げているし(同上)、よくまとめられているし(同上)、何度も読み返すことができるので、すごくお買い得です。

場所をとることが唯一の難点かしらね。

読むのはかったるい、見たり聞いたりするほうが楽でいい、無料なら見なきゃ損というときは、つい動画のほうに行っちゃいますが、「読む」という行為がもたらす快楽はなにものにも代えがたいので、私は生涯読み続けると思います。(動画も見るけどね)

(蛇足ながら)

YouTubeは広告があるのが嫌ですね。短いものならまだ許せるけれど、延々とやられると頭にきます。寝転がって見ているときは、いちいち起きてPC操作しないとならないので難儀します。

【書物をめぐる雑感その3】

Facebookの投稿蘭を賑わす「読書のすすめ・ブックカバーチャレンジ」、そのリレーバトンを友人から受け取りました。

ブックカバーチャレンジは7回にわたって7冊紹介するというルールがあるようですが、それはちょっと長いので、1回7冊に圧縮し、私の一番古い愛読書『ナルニア国物語』全7巻を紹介させていただきました。

●魔術師のおい

●ライオンと魔女

●カスピアン王子のつのぶえ

●朝びらき丸 東の海へ

●馬と少年

●銀のいす

●最後の戦い

(刊行順ではなく、クロニクル物語の年代順)

10歳の頃に図書館で読んで以来、ずっと一緒です。

諸事情により何度か買い換え、今はコンパクト版を持っています。

本の中に広がるナルニアの世界は、まるで夢を読んでいるような気分にしてくれるんです。

7つのお話のうち3つは映画化されています。

最初のは『ライオンと魔女』で、その映像の素晴らしさに涙があふれました。イメージしていたとおりの世界を見せてくれてありがとう!

原作者C・S・ルイス氏、挿絵画家ポーリン・ベインズ氏、名翻訳の瀬田貞二氏、出版元の岩波書店さんにもありがとう!

いつまでも読み継がれていくことを願っています。

読書感想文/ジョン万次郎の英会話

-読書感想文

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

読書感想文/素敵なおじさまたちのステキな言説

「この本を読んで、こんなことを考えた」 と思いつくまま書き出していくと、それも読書習慣の一部となります。 どんな本を読み、どんなことを考え、どこに感動したのか。それを記録に残すことにより、貴重な思い出 …

読書感想文/読むように味わう写真集&脳内スクリーンに映し出すように読む書籍

「この本を読んで、こう感じた」 と思いつくまま書き出していくと、それも読書習慣の一部となります。 どんな本を読み、どんなことを考え、どこに感動したのか。──記録を残すことにより、貴重な思い出のストック …

読書感想文/日本語を使って考えることの快楽に溺れています

学生時代はよく本を読んだけれど、卒業して社会人になってからは週刊誌を読む程度で、あとはもっぱらネットかな〜 という方は多いようです。 でも、大人になった今こそ、積極的に本を読み、「感想文」を書くことが …

読書感想文/文は人なり。自分らしく自由自在に!!

「この本を読んで、こう感じた」 と思いつくまま書き出していくと、それも読書習慣の一部となります。 どんな本を読み、どんなことを考え、どこに感動したのか。それを記録に残すことにより、貴重な思い出のストッ …

読書感想文/芥川賞or直木賞受賞の、気になる作家・気になる小説

私はどちらかというと古い小説を読むことが多くて、最近の若い作家のことはほとんど知りません。 たまに芥川賞受賞作を読む程度で、直木賞まではとても手が回りません。 今回ここにご紹介するのも主に、芥川賞受賞 …

言葉をたくさん知っていると、話すのも書くのも自由自在。頭を整理しながら自分の思いや考えを的確に伝えられるので、いつも気分よく過ごせます。仕事や人間関係にきっと良い影響があるでしょう!!

当サイト「言葉力アップグレード」は言葉の世界を豊かにし、話し方・書き方をレベルアップする技術を紹介しています。どうぞご活用ください。

follow us in feedly