暮らし歳時記

2月は如月(きさらぎ)

投稿日:2022年1月24日 更新日:

2月は1年のうちで最も寒いので、厚着をした上にさらに重ね着をすることから「衣更着」(きさらぎ)と呼ばれていたようです。

「きさらぎ」を「如月」と書くようになったのは一種の宛て字かなと思いますが、「如月」は中国伝来の「2月」を指す言葉で、元は「じょげつ」と読んだのだそうです。

●2月の別名・異称・愛称


陰暦を使っていた当時の2月は、わたしたち現代人が使っている太陽暦でいうところの3月にあたり、春の訪れがそこかしこに感じられる気候だったと思われます。

そこで──

雪消月(ゆきげつき)

梅見月(うめみづき)

初花月(はつはなづき)

とも呼ばれるようになったのですね。風情があります。

仲春(ちゅうしゅん)という呼び方もあります。
これは1月〜3月を春としていた時代の呼称で、「春の真ん中の月」という意味です。

2月は「美しい月」という意味を強調し、

令月(れいげつ)

麗月(れいげつ)

という呼び方もされます。

そのほか──

酣春(かんしゅん)

仲陽(ちゅうよう)

美景(びけい)

令節(れいせつ)

降入(こうにゅう)

華朝(かちょう)

恵風(けいふう)

星鳥(せいちょう)

という別名・異称・愛称がありますが、次第に漢字のむずかしさが増し、意味を読みとりづらいものになっていったようです。

関連記事→3月は弥生(やよい)

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