私たちはふつう、特に意識することなく、さまざまな種類の助詞を使い分けています。
子供の頃から自然に耳で覚え、目で文字を見て学び、すっかり馴染んでいるのですね。
ですから、助詞の使い方が適切でないと、聞いた瞬間(見た瞬間)に強い違和感を覚えます。
違和感が生じる理由は、意味が通じないからです。
●意味不明の助詞
【改善例】節約のために、うちで食事をした。
【改善例】手紙より葉書のほうが安い。
【改善例】あの人はケチだ。
【改善例】椅子に座ってお茶を飲もう。
【改善例】有名な作家が書いた本は読まない。
【改善例】無名の作家でも、いい作品はある。
【改善例】現在から過去へとさかのぼっていった。
【改善例】ケーキとコーヒーや紅茶がやめられない。
【改善例】あなたや私のように、髪が長いとシャンプーが大変ですね。
【改善例】窓越しに景色を見て楽しんだ。
【改善例】彼の笑顔の裏に、怒りが感じられた。
【改善例】瓶の奥深くまで差し込んでいた指が抜けなくなった。
【改善例】課長は書類をひらひら揺らしながら、僕の顔に叩き付けた。
【改善例】そのとき私は怒りよりも悲しみのほうが何倍も勝っていた。
【改善例】ふたりは恐怖のあまり抱き合い、しばらく動かなかった。
●まとめの一言
助詞は、いってみれば顔の表情をつくりだす筋肉のようなもの。また、身体でいえば関節のようなものです。
文章にも筋肉や関節があります。自由自在に動かせるようになっていきましょう。