読書感想文

読んで泣きそうになった本

投稿日:2020年1月16日 更新日:

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「この本を読んでよかった。出会えて幸せだ」と強く感動したとき、私はごく短いものですが読書感想文を書くようにしています。

わずか数行のメモであっても、あるとずいぶん違います。

自分はこんな本を読み、こんなふうに感動した。と記録を残すことにより、いい思い出がどんどんストックされていくのです。

そんな私の「思い出貯蔵庫」から、いくつか紹介したいと思います。

皆さんがこれから読む本を選ぶ際に、少しでも役立つことがありますなら幸いです。

『華氏451度』レイ・ブラッドベリ

「本を読むとよけいなことばかり考えるようになり、幸せから遠ざかる」というわけで読書が禁じられている。そんな世界を描いたSF、ディストピア小説が、この『華氏451度』byレイ・ブラッドベリです。

娯楽を提供するテレビや映画、広告があるのだからそれで十分、という世の中であっても、本を隠し持つ人々がいるんですね~そうした書物を「昇火器」の炎で焼き尽くすことを任務とし、誇りともする「昇火士」の男がいる一方で、一度読んだものを完全に思い出すことのできる記憶術が密かに開発され、1人1冊は完全暗記、「わたしはプラトンの『共和国』です」「わたしは『ガリバー旅行記』です」という強者たちがその貴重な記憶を若い世代につなごうとして……

本好きの人は胸にぐっと迫るものがあり泣いちゃいますね。

「この本を読んで泣きそうになった」と、いろんな作家がエッセイなどに書いています。みんな気持ちは一緒ですね。

今はネットがあるので情報は無尽蔵ですが、本を読む人が少なくなっているのは悲しい現実。

売れ残った書籍が大量に「焚書」されているような気がします。

本作は1950年代に書かれたそうですが、今も古びていないと思います。

SF作家は時代を先取りする才能があるんですね。

ところで、華氏451=摂氏233 だそうで、これは本が燃える温度のことなんですね。

火の温度って意外と低い、と思いました。

本作をもとにした『華氏451』という映画があるそうです。監督はトリュフォー。

類書というよりも、類作というのでしょうか、『ザ・ウォーカー』という映画もあるんですね。

この映画が気になり、仕事を中断して観ちゃいました。

モノクロームだった画面にだんだん色がついていくのが幻想的です。

そしてラストは、お〜なるほど〜です。

日本の古事記と稗田阿礼を思い出しました。

活字文化の原点は誦習、なのかもしれません。

『恐怖と愛の映画102』中野京子

この本は、「母親・電話・恋・別離・家・戦争・乗り物・芸術家の素顔」など、さまざまな切り口から102本の映画を語っています。

「恐怖と愛の」とタイトルに謳ってあるので、倒錯とかそっち系のチョイスかなと期待しちゃいましたが、意外とそうでもない。

ではなぜ「愛と恐怖」?

『怖い絵』シリーズ で知られる中野京子さんの映画エッセイですから、タイトルに恐怖の文字が欠かせなかったのかも。

この著者の人気シリーズにあやかろうという魂胆でしょうね。

それはいいとして、本書はとても読みやすく、面白いエッセイ集です。

映画好きの皆さんに超オススメ!

中野京子さんの切れ味するどい文章に、きっとやられちゃいますよ!

母親・電話・恋・別離・家・戦争・乗り物・芸術家、そうした観点から語るエッセイに導かれて、かつて観た映画を見直す感覚を味わいました。

本書、その点にブレがないのがお見事で、実に読み応えがありました。

『宝石 欲望と錯覚の世界史』『チーズと文明』『ナチスと自然保護』

『宝石 欲望と錯覚の世界史』を読み、その壮大な世界観に圧倒されると共に、訳者・和田佐規子さんの理知的でクールで端正な文章に強く惹かれました。

知性と感性が凝縮されている感じ。

その濃密な味わいに心惹かれます。

それで、訳者名で図書館検索をし、『チーズと文明』『ナチスと自然保護』という2冊を追加で借りてきました。

『チーズと文明』。私はチーズが苦手なもので、恐る恐る読みました。

『ナチスと自然保護』のほうは、予想外の面白さ。

版元の紹介によると、こんな感じです。

「19世紀にさかのぼる自然保護のルーツや、1920年代の自然保護者たちの間に次第に人種差別主義者と国家主義者たちのレトリックが受容されていく様を分析し、ワイマール共和国との精神的な距離にも目を向ける。また、ドイツ環境保護運動がいかにしてナチス政権と協力関係を結んでいくか、そして両者がイデオロギー的・制度的に一線を画していたのかについて論じる」

自然保護はなかなかむずかしい課題なのですね。

突っ走ろうとすると、ほかの大切なことに目をつむることになる危険性があるというか、あったということが書かれています。

●まとめ

今回は、以下の5冊をご紹介しました。

『華氏451度』レイ・ブラッドベリ著

『恐怖と愛の映画102』中野京子著

『宝石 欲望と錯覚の世界史』訳者・和田佐規子

『チーズと文明』訳者・和田佐規子

『ナチスと自然保護』訳者・和田佐規子

関連記事→書物が解き明かす「富と名声と謎」

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